ダイヤリ
by naniwametal


<   2010年 05月 ( 14 )   > この月の画像一覧

わーさんも大興奮!!


 恵比寿のリキッドルームでFINLAND FEST 2010を観てきました~。
 チケ完売で当日券も出ない…ということで、場内は超満員!
 あ…確かに大入りではあったものの、スシ詰めとか、身動きできないホドとか、そこまでのレヴェルではありませんでした。
 フィンランド人客も、例年に比べたら少なめだったかも?
 ただ、
 幕間のロビーは大混雑してて、「御用がお済の方は場内へお戻りください~」というアナウンスがあるホド。
 開演前から、ウォー・ペイントしたバトル・メタラーがウロウロしてたのも凄かった~。


BEFORE THE DAWN

1.Intro(SE)~Unbreakable 2.Faithless 3.End Of Days 4.Painless 5.My Darkness 6.Monsters 7.Wrath 8.Disappear 9.The Black 10.Deadsong

 いきなり、デビュー作『MY DARKNESS』('03)の冒頭から!
 きっと近作からの曲中心だろうと思ってたのに、結構まんべんなくどのアルバムからもプレイしてくれたみたいですね~。
 でも…ひたすら地味でした。
 体感的にはテンポの違いぐらいで、似た曲が多いのも難点。
 また、ギター・ソロとかないので、いいリフ、いいメロがあっても、だんだん単調に感じてくるのも致し方ないかと。
 ドラマーはパワフルに頑張ってて、随所で腕を上げてアピールしたり、スティック投げ上げ&掴み技を見せたりしてたし、
 クリーン・ヴォイス担当のベースなんて、実にイイ声してんのにね~。
 つか、中心人物のトゥオマスはめっさ淡々としてて、一切しゃべりもしないもんだから、MCはベースが全て担当。
 それでいて、ひたすら寡黙でクールにキメているかというと、演奏中、時々観客の反応にニヤニヤしたりして、ちょっと中途半端に感じてしまったりも。
 何にせよ、もう少しショウ運びにリハリがあると、また印象が違ってたと思うのですが…。
 演奏時間は40分強。


TURISAS

1.SE~To Holmgard And Beyond 2.A Portage To The Unknown 3.One More 4.In The Court Of Jarisleif 5. Rasputin(Boney M) 6.Battle Metal 7.Katuman Kaiku(Outro)

 スゲーかったです。
 正に、血 沸 き 肉 踊 る とはこのこと!!!!!
 とにかく、すごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごいすごい…と、もうそれしか言葉が出ませんわ。
 期待された新曲はやらず、ショウ構成は昨夏のフェス時期とほぼ同じでしたが、初来日なんですから、それで全然OK。
 セットの最後に、「Miklagard Overture」がなかったのが悔やまれるものの、持ち時間が40分だったのでしょうがないですな…。
 特筆すべきはウォーロード<Vo>の堂々たるフロントマンっぷり。
 文字通り“戦大将”として、最初っから最後までオーディエンスを引っ張り、鼓舞し、歌わせ、叫ばせ、一旦掴んだらもう離しません!
 長めのMC(「いつも俺はツアー先で現地のビールを堪能しているワケだが──何故か日本ではオランダの小便みたいなのを飲まされることになっちまった!」とか笑えるネタも)は、全部理解してもらえてなかったと思うけど、たとえワケ分からんかっても、ああやって本能的な闘争心に火がつけられてしまうと、誰も抗うことなんて出来ませんとも。
 リズムに合わせて、何度も腕を突き上げるアクションだって、最初は傍観していたとしても、次第に胸が熱くなってきて、一緒に「ヘイ! ヘイ! ヘイ!!」と絶叫せずにおれなくなります。
 また、
 正にヴァイキグ体型のハンネス<B>の、常に前へ乗り出した状態での強烈な煽りの表情もインパクトあったし、どこかノーブルさを漂わせるオリィ<Vln>の激しいアクションからも目が放せなかったし、ホソホソ・ガリガリで爺さんみたいな髭面のユッシ<G>だっていつになく走り回ってたんですから、もうジッとしてろと言われても無理な相談ですわ。
 しかも、そんな蛮勇バトル軍団の中に咲く一輪の花──ネッタ<Acc>の笑顔がまたイイんですわ。
 フツー、あの手のバンドに笑ってる女子なんていたら、雰囲気ブチ壊しになりそうなのに、ネッタたんだけは許されるどころか、むしろ笑顔を絶やさないでいて欲しいと思わせちゃうところが凄い?
 つか、
 加入当時は健康的ポッチャリさんだったのに、目に見えて痩せてた去年のWOAの時よりもさらに絞れてて、すっかりオネーサン風になってたのにはちょっと驚かされました…。
 ちなみに、カヴァー曲「Rasputin」では、観客を左右のチームに分けて、歌声のデカさを競わせるお馴染みのコーナーも、ちゃ~んとやってくれましたよ。
 でもって、ラストは勿論…「Battle Metal」!!
 もうね、サビを叫びながらマヂ号泣ですよ。
 いやいや、ひたすら感動、感涙、感激、感嘆、感服の初来日公演となりました。
 ウォーロードも思わず、「この秋かそれ以降にニュー・アルバムが出るから、また年末には戻ってくるぜ!!」なんてセリフを、無責任に(?)口走っちゃったぐらいですから。
 まぁ、ホントに実現したら万々歳ですが──あれだけの盛り上がりを見せたのですから、みんな「また観たい!」と思ったのと同じぐらい、主催サイドも「また呼びたい!」と思ったことは間違いないしょう。
 演奏時間は45分強…なのに、短く感じたな~。


TAROT

1.SE~Pyre Of Gods 2.Satan Is Dead 3.Hell Knows 4.Undead Son 5.The Punishment 6.I Walk Forever 7.Pilot Of All Dreams 8.Veteran Of Psychic Wars(BLUE OYSTER CULT) 9.Crows Fly Black 10.Rider Of The Last Day 11.Traitor

 サードでの日本デビューから、実に17年(初プロモ来日からも15年余)──遂に初来日!!
 TAROTファンとしては、マルコ<B,Vo>が先にNIGHTWISHで来ちゃったのは、ある意味不本意だったワケですが、これでようやく積年の思いが叶った…と。
 ただ流石の彼等も、あのTURISASの後に登場しなきゃ…なんて、ちょっと酷ではありました。
 まぁ、マルコ達は気にもしていなかったと思うけど、既に観客が疲れ果ててたのも事実で…。
 ともあれ、そのステージ・アピアランスはベテランらしく貫禄タップリ。
 マルコも、セカンド・シンガー(?)のトンミも、とにかく歌ウマ過ぎ。
 また、2人の声の相性が抜群なんですわ。
 完全にオッサン化してたものの、アグレッシヴなギター・プレイが光ってたサッカリー<G>、大きなアクションのペク<Ds>も、インパクト充分。
 唯一、ヤンネ<Key>だけがステージ下手後方で淡々とプレイしていたとはいえ、バンド全体の演奏力という点では、間違いなく他を圧倒していたでしょう。
 でも…ですね、選曲が微妙過ぎました。
 ほぼ近作からのみ…で、『SUFFER OUR PLEASURES』('03)からの曲が多が多かったのも意外でしたが、『TO LIVE FOREVER』('93)から1曲もナシとは…ちょっと唖然。
 当然、ラストに「Do You Wanna Live Forever」…なんて思ってたオールド・ファンは少なくなったのでは?
 ところが、
 ファースト&セカンドはおろか、『STIGMATA』('95)からも選曲されなかったんですから…。
 メンバー曰く「これは今年出た『GRAVITY』のツアーだから」…って、それ以前に初来日というのを重視してよ~。
 BOCのカヴァー(トンミがハンド・マイクでひとりで歌う)にしたって、日本ぢゃ到底ウケないんですから…。
 (メニア大喜びだったでしょうけど)
 いい風にとれば、ヲトナの余裕って感じ?
 金持ちケンカせず??
 でも、もうちょっと考えて欲しかったです…。
 演奏時間は、1時間強。
 興味ないオーディエンスには、長く感じられた…かも?


POISONBLACK

1.SE~My Sun Shines Black 2.Casket Case 3.A Dead Heavy Day 4.Nothing Else Remains 5.Love Infernal 6.Soul In Flames 7.Invisible 8.Left Behind 9.Rush [Encore]9.Buried Alive 10.Bear The Cross~The Last Song(Excerpt)

 トリは、元SENTENCEのヴィレ<G、Vo>率いる5人組。
 これまた、SENTENCEDファンとしてみれば、色々複雑な思いはあったでしょう。
 でも、何はともあれ初来日ですから。
 ショウは、ワリと淡々としていながらも、こちらはヴィレのキャラがそのまんま出ていたのもあって、地味さは殆ど感じず。
 つか、ブルースもメランコリックもクソもなく、ガッツリ豪快轟音ロケンロー炸裂ですよ!
 いや…勿論、ブルージーな瞬間も、北欧の憂鬱もちゃんとありましたけど。
 ヴィレのジェイムズ・ヘットフィールド好きも、CDよりずっと顕著に。
 (ガナるとモロ。ギターはVだったけど、立ち姿も結構似てました)
 一方、他のメンバーはあんま目立ってなかったですね~。
 ただ、このバンドの場合はそれでイイかと。
 ドラムスの弱さも、ヴィレの存在感ですっかりカヴァーされてたし。
 驚いたのは、ヴィレのギターの腕前。
 いや、決してテクがどうの…ではなく、どのフレーズにもしっかり感情がこもってるところがお見事でした。
 でも、あんま速弾きとかしたくないから…って、シンセ・ソロで代用するのはちょっと…ね。
 ギター・ソロ…と思ったら、2人ともコード鳴らしてて、「あれっ?」と思った人もいたかも??
 ともあれ、ライヴではゴス風味が引っ込んじゃって、ロケンローなのにしっかりヘドバン出来るところが、彼等ならではの個性になってましたね~。
 彼等は、アンコール含めちょうど1時間。
 「Bear The Cross」終わりでヴィレが「まだ聴きたいか~?」と叫び、そのままメドレーのように始まった「The Last Song」は、終盤のリフ~G&Keyソロ・バトル(?)のみでした。
 彼等もまた、単独再来日に期待したいですな~。


 では、また。
[PR]
by naniwametal | 2010-05-30 02:17

スコピRCA期紙ジャケ再発は結局ボートラなし?


 早いモンでもう3ヵ月経っちゃいました~の定期宣伝──『Euro-Rock Press』の第45号が発売となりました~。


d0118153_23312640.jpg


 ひゃ~、今月もまたまたスゲー表紙ですね。
 え~と、OSANNNAです。
 去る4月に来日してしまったイタリアの暗黒プログレ集団…って、
 ワタシのようにそのライヴを観逃してしまったという人は、ライヴ・レポートと来日取材で何とかウサを晴らしてください~。
 いやいや、正直なところ“一生の不覚”ってな感じなんですけど…。

 あとインタビューものでは、
 ASIAのジェフ・ダウンズとか、ULTIMATE ZERO(あれ? 名前変わったんでしたっけ??)のエディ・ジョブソンとか、ジョン・マクラフリンとか、サイモン・フィリップスとか、PFMのフラヴィオ・プレモーリとか。

 あら…今号はメタルの記事がひとつもないのね??
 とりあえず、近いトコ(?)ではIT BITESのライヴ・レポートとかありますけど。
 それと、
 “HAWKWINDを再入門せよ!”の後編とか…ね。

 そういえば、
 MAGMAが“FUJI ROCK FESTIVAL”に出るそうで。
 観たいなー。
 (あ…ONE SHOTも来日だとか!)

 さらに、
 毎度の多ジャンルにわたる大量レビュー、隠れファンが多い映画レビューも、いつも通り読み応えアリアリですよ~。
 季刊なんでネタ古いとか言わんと、読んでみてみてください~。


 では、また。
[PR]
by naniwametal | 2010-05-28 23:32

確かに声張るとエイミーっぽい


 渋谷クアトロでTHE BLACK DAHLIA MURDERUNEARTHのカップリング来日公演を観てきました~。

 予想は出来たけど、場内は若い子ばっか!
 30代以上なんて20人もいなかったかも??
 いやいや、あんな暑苦しいデス・メタルのライヴに10代のお子達が大挙して詰め掛ける…なんて、実にイイ傾向ではあ~りませんか!


【THE BLACK DAHLIA MURDER】

 竹や…ぢゃなくて、トレヴァーの「Alright…Mother F**ker!!」の掛け声で、怒涛の如くスタート!
 いきなりドラムが凄過ぎ…。
 つか、踏みっ放しのツー・バスにギターが掻き消されまくりなんですけど…。
 日本初上陸のアラン(元ARSIS)は、赤いアイバニーズがブラダリには不釣合い?
 でも、やっぱし安定感ありました。
 ジョンには悪いけど、プレイの丁寧さとテクの差は歴然…。
 でも、あんま動かなくて地味~な点ではそう差異はないかと。
 驚いたのはブライアンの肥大っぷり。
 でも、ステージから乗り出さんばかりの激しい客煽りは健在でした。
 トレヴァーは2曲目でシャツを脱ぎ、いつもの太っ腹を…って、ちょっと痩せましたかね?
 ヘタするとブライアンの方が腹が出てたかも…。
 イケメン度を増していた(?)そんなトレヴァーの指揮者のような動きに、観客は大喜びで真似しまくり。
 サークルを求める「回れ~」ってな指の動きにも、当然ながら敏感に反応します。
 終盤の「Deathmask Divine」の前には、「ジャイアント・サークル・ピットを見せてくれ!」とトレヴァー。
 わりとフロアが空いてたのもあって、デカいのが出来てましたよ。
 そういえば、「Elder Misanthropy」の前にドラムがトラブってたようですが、もしや…激しく踏み込み過ぎてペダルが壊れたのでしょうか?
 でもって、
 ラストの「I Will Return」のエンディング近くで、何故かトレヴァーがメガネを着用。
 最後に観客の顔をハッキリと観たかったから??
 結局、約55分で13曲をプレイ。
 とにかく、トレヴァーのキャラとシャノンの鬼ドラミング──これに尽きますな~。

1.Funeral Thirst 2.Necropolis 3.A Vulgar Picture 4.Everything Went Black 5.Black Valor 6.Christ Deformed 7.Closed Casket Requiem 8.Elder Misanthropy 9.What A Horrible Night To Have A Curse 10.Statutory Ape 11.Deathmask Divine 12.Miasma 13.I Will Return


【UNEARTH】

 続くアナースは、どういうワケか、EUROPEをオープニングSEに使用。
 でも、途中でブッた切って、ドラムスのカウントからそのまま激烈ワールドへ突入!
 のっけから、ケンとバズが暴れる暴れる!!
 ブラダリの2人とは対照的に、互いに右へ左へと動きまくり、ジャンプもしまくり。
 ただ、今回もバズはシュレッド・パートになるとピタっと止まって、演奏集中モードに。
 それでも、ケンに負けじとよく動いてましたよ。
 おかげでサーフはひっきりなし。
 何人かステージに登ってダイヴを敢行すると、それを見たケンが満足気にニタニタ。
 「Endless」では、バズがキャビネットによじ登ったんで、「をっ…」と思ったら、小さく跳び下りてちょっとガックシ…。
 でも、
 その前にケンと一緒に豪快なギター回しを見せてくれたから良しとするか。
 すると、バズの不甲斐なさを笑うかのように(?)、次の「One Step Away」では、トレヴァー(ヴォーカルはどっちも同じ名前)が観客の中へ倒れ込み式ダイヴ!
 負けじと(?)ケンも、すかさずキャビへ登って、そこで見事な背面弾きを…!
 華麗に飛び下りることがなくても、それぐらいはね~。
 ラス前に「The Glorious Nightmare」をプレイする前には、トレヴァーがロニー・ディオ逝去についてコメント。
 ロニーの輝かしい功績を思うと、まるで悪夢…とかそんな感じ?
 …とか思ったら、
 確かにセット・リストには“NIGHTMARE”とあったけど、トレヴァーは「Sanctity Of The Brothers」をコールしましたよね?
 で──実際、そっちをプレイした…ハズ。
 とりあえず、グッときましたわ。
 いや~それにしても、相変わらず観ていて思わず拳に力の入るライヴでしたな。
 若者なら、アレで暴れるなと言われても無理な相談でしょ。
 当然、ブラダリに負けず劣らずのピットが何度も出現。
 頻繁にサビの大合唱が沸き起こっていたのもイイ感じでした~。
 んで、コチラは約50分で全11曲。
 トリの方が短いという珍しいショウに。
 (…って、だからこそアンコールあるかと思いきや──やってくれないし)

1.SE(The Final Countdown@EUROPE)~The Great Dividers 2.My Will Be Done 3.Zombie Autopilot 4.Crow Killer 5.This Lying World 6.Endless 7.One Step Away 8.Giles 9.We Are Not Anonymous 10.Sanctity Of The Brothers 11.Black Hearts Now Reign


 さてさて、
 残る名古屋ではどんなショウをやってくれるのか?
 あっという間の2時間弱でしたが──アナースのトレヴァーは「来年新作出したらまた戻ってくるぞ~」と言ってたし、その言葉を信じて待ちましょう~。


 では、また。
[PR]
by naniwametal | 2010-05-25 02:45

オジー新作、ガスより何より良曲多し


★ ☆ ★ ☆ S I G H Interview 2010 Part 2 ★ ☆ ★ ☆


d0118153_26911.jpg



お:'08年にリリースされた『A TRIBUTE TO VENOM』について訊きます。そもそも、このアルバムはどういった経緯で企画され、いつレコーディングされたのですか?

川嶋:レコーディングしたのは'08年の3月だったと思います。Dr. Mikannibalが加入して、何か新しい作品を発表したかったのですが、流石にニュー・アルバムの準備には、まだまだ時間がかかりそうだったので、とりあえずVENOMのトリビュートをやることにしました。

お:アナログのみのリリースだったのには、何か理由がありますか?

川嶋:まぁ、これはレーベルの方針です。アナログですが、CDも同封されていますし。(違法)ダウンロード対策の実験みたいな部分もあったのでしょう。


d0118153_262470.jpg


お:カヴァーの選曲はどのようにして行ないましたか?

川嶋:VENOMのカヴァーは、'90年の初ライヴからずっとやっているので、やれる曲は結構沢山あるんですよ。レコーディングでは、藤並(聡)と原島(淳一)がドラムを分担し、それぞれのドラミングが一番しっくりくる曲を選びました。まぁ、あとは当然ですけど、VENOMの中でも良い曲で、マニアック過ぎない選曲にしました。

お:アレンジはどのようにして?

川嶋:オリジナルの再現だけ考えました。演奏ミスまでコピーする感じで。カヴァーをやる場合って、完コピと解体の2種類があると思うのですが、VENOMは変に解体してアレンジしても、改悪にしかならないと思うので、飽くまでオリジナルの再現という方にコダワリました。まぁ、カヴァーなんて一部の例外を除いて、基本改悪なんですけど。

お:今後、トリビュート・アルバムをやってみたいバンドはありますか?

川嶋:いや、VENOMをやったのでもうイイです。VENOMのカヴァーはライヴでもしょっちゅうやってきたので、トリビュート(・アルバム)を出す意義もあったと思うのですが。


d0118153_211191.jpg


お:最新EP『THE CURSE OF IZANAGI』について訊きます。そもそも、このシングルはどういった経緯で企画されたのですか?

川嶋:フィンランドでのライヴに合わせて、何かリリース出来ないかと主催者から打診されました。「The Curse Of Izanagi」の再録は、ワリと出来もよくて、気にいっていたのですが、色々と不吉な出来事が続いて、なかなか日の目を見ていませんでした。

お:不吉な出来事…とは?

川嶋:これはちょうど『HANGMAN'S HYMN』('07)と『A TRIBUTE TO VENOM』の間に録音されたもので、元々は映画『デトロイト・メタル・シティ』のトリビュート企画のためのものでした。しかし、企画そのものがポシャってしまい、その後カナダから7インチ・シングルとしてリリースしようとしたところ、レーベルのオーナーが急死。次に、『SCENES FROM HELL』の日本盤にボーナス・トラックとして収録しようとしたところ、レーベルが倒産…という非常に不吉な経緯を持っている曲です。
 今回はレーベルのオーナーの1人がBEHERITのメンバーなので、こういうジンクスも関係ないだろうと思っていたら、やはり問題なくリリースに漕ぎ着けられました。


d0118153_2111357.jpg


お:同作の収録各曲についても教えてください。「War」は『SCENES FROM HELL』のアウトテイクでしょうか?

川嶋:アウトテイクというか、アルバム用の素材で作った曲です。現在これをライヴのオープニングSEとして使用しています。

お:「Spiritual」はジョン・コルトレーンのトリビュート曲だそうですが、いつ頃、どんなラインナップでレコーディングされたのですか? また、元々はどのレーベルからリリースされるハズだったのでしょうか?

川嶋:これは──'02年のいつだったのか記憶にありません。原島が加入する前で、藤並(Per)と石川(慎一:G)と3人で録りました。 (※川嶋の担当は、ヴォーカル、ベース、シンセ、シタール)
 確か、Exile On Main Streamというドイツのレーベルの企画だったと思うのですが、マスターまで出来上がっていて、ジョン・コルトレーンの遺族と権利関係の調整をするという話のまま、立ち消えになりました。

お:「Countess Bathory」は、『A TRIBUTE TO VENOM』のアウトテイク/別ヴァージョンでしょうか?

川嶋:『A TRIBUTE TO VENOM』には、ダン・リルカがベースを弾いたテイクが収録されていますが、これは僕がベースを弾いているヴァージョンです。


d0118153_2172864.jpg


お:これまたアナログ(7インチ)のみのリリースだったのは、どうしてですか?

川嶋:レーベル側の要望ですが──やはり、アナログというのはマニアがいて、一定のセールスが見込めるということのようです。

お:他にもまだ未発表曲/レコーディングはあるのでしょうか? 今後、それらがリリースされる予定は?

川嶋:今年の終わりに、『SCORN DEFEAT』('93)の4枚組LP、『HAIL HORROR HAIL』('97)の2枚組LPが予定されていて、これにまた大量の未発表テイクなどが収録される予定です。但し、もうこれで本当に打ち止めで、これ以上は流石に未発表曲や未発表テイクは残っていません。

お:ところで、ちょっと前に“SIGHバーガー”というのが紹介されていましたが、ハンバーガー店とのコラボというのは、どういったキッカケで実現したのでしょうか?

川嶋:これはコラボというより、「“SIGHバーガー”っていうメニューを作りました」という連絡をもらっただけなので、実は、内容は良く知りません。どうやら素材にワンタンを揚げたもの(?)が乗っているようで、それで“アジア=SIGH”というイメージなんだと思います。


d0118153_2174571.jpg


お:シカゴのお店だったと思いますが、このメニューはまだ食べられるのですか?

川嶋:期間限定だったようなので、もうやっていないのではないでしょうか。ただ何か、そのお店自体はメタルファンには有名なところらしく、週末などは行列が出来るらしいです。

お:メシネタでは、『Hellbent For Cooking』というのがありましたね? そもそも、この本にはどういった経緯で関わることになったのですか?

川嶋:特に経緯というものは何もなく、恐らくは、なるべく世界中からレシピを集めようということで、SIGHにもオファーが来たのだと思います。ただ、メンバーでまともに料理が出来るのはDr.Mikannibalだけで、あとはせいぜい石川が水炊きが得意な程度なのですが、水炊きなんて載せてもしょうがないのでDr. Mikannibalに任せました。


d0118153_2183079.jpg


お:SIGHはどんな料理を紹介しているのですか?

Dr.Mikannibal:“Habanero Gyudon”です。普通の牛丼ではヒネリがないので、ハバネロと一緒に煮込んだ激辛レシピを提供しました。アメリカ人は、アレルギーを理由に味の素の摂取を避ける傾向があるので、タップリ入れるよう指示してあります。また、見た目の向上のため黒米を使ってみました。

お:ファンの反応はいかがですか?

Dr.Mikannibal:「メタルの人達がこんな本格的な料理をするとは思ってなかった」との声をよく聞きます。私のレシピについては、「牛丼作った! 美味しかった!」というコメントを結構頂いています。この本の作者が、「SIGHの牛丼のレシピがオススメ!」と、インタビューで紹介してくれてるのも嬉しいです。


d0118153_2195359.jpg


お:ライヴ活動についてですが、『HANGMAN'S HYMN』リリース後、特に国内でのライヴの機会を増やしていた時期がありましたよね? その後また減ってしまったのは、やはりDr.Mikannibalがアメリカ在住というのが大きいのでしょうか?

川嶋:それもひとつの要因ですが、それ以前に、個人的にはあまり国内でライヴを頻繁にやる意義はないと思っています。例えば、VENOMが毎月来日したら、そりゃ最初の何回かは欠かさず観に行くと思いますが、そのうち確実に飽きて行かなくなると思うんですよ。凄く好きなバンドが年に一度来日して、それを観に行くのがとても楽しみだ…みたいな感じで良いと思っています。
 また、『HANGMAN'S HYMN』リリース後は、ちょうどDr. Mikannibalが加入して5人編成になったばかりで、5人でのステージをどうやるかという試行錯誤があったのですが、今はもうこの編成でUSツアーやフェスなどもやり、ひとつの形になっているので、今後、国内ライヴの本数を増やす予定はありません。

お:そういえば──以前、「海外の雑誌では、SIGHの記事にDr. Mikannibalの写真しか載っていないようなこともある」とおっしゃっていましたが、現在も同じような状況が続いていますね? これに関しては、特に古くからのマニアックでダイハードなファンからの反発はありませんか?

川嶋:それは当然あります。ありますけど、完全な言いがかりですよ。何の才能もないのに、ヴィジュアル面だけのために加入させてフロントに据えたというのならばともかく、そうじゃないですからね。ヴォーカルだけとっても、あんな声出せるヴォーカリスト、そう簡単に見つからないですよ。


d0118153_2202771.jpg



お:6月以降、フランスの“Hellfest”、また英ロンドンとチェコでのショウが予定されていますが、それらに向けて抱負や気合いのほどを聞かせてください。

川嶋:“Hellfest”とチェコの“Brutal Assualt Open Air”については、今まで出演してきたフェスよりも一回り規模が大きいものなので、それなりにインパクトを残せたらと思います。まぁ、そういう舞台でやれるというのも楽しみですが、やっぱり日本では観られないようなのも含め、大量のバンドがまとめて観られるというのが楽しみです。“Hellfest”は、ヘッドライナーのKISSからTWISTED SISTER、ALICE COOPER、CANDLEMASS、RAVEN、TANKARD、それから、地元フランスのVULCAINやBLASPHEMEまで、観たいバンドが大量に出ますし。あと、ロンドンでのライヴは15年振りなので、これも楽しみです。こちらは90分くらいタップリやる予定です。


d0118153_2203965.jpg


お:近々に国内ライヴの予定は?

川嶋:今のところありません。今年はヨーロッパでのライヴが終わったら、あとは新曲作りをするつもりです。

お:最後に、何か付け加えておきたいことがあればお願いします。

川嶋:MySpaceTwitterにバンドの最新情報を掲載していますので、是非見てみてください。

お:ありがとうございました。
[PR]
by naniwametal | 2010-05-23 02:27

動くSOLSTICE~!


 今年初頭に新作『SCENES FROM HELL』を発表し、そのとてつもない仕上がりから、またまた世界中のHR/HMファンをことごとく驚愕、感歎させたSIGH──そのリーダー、川嶋未来のインタビューをお届けしましょう。

∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽


★ ☆ ★ ☆ S I G H Interview 2010 Part 1 ★ ☆ ★ ☆


d0118153_2113277.jpg

 ●川嶋未来<Vo,key>
 ●Dr. Mikannibal<Vo,Sax>
 ●石川慎一<G>
 ●藤並 聡<B>
 ●原島淳一<Ds>


お:4月上旬に出演したフィンランドのフェス“Black Curse Over Hellsinki”ですが、ギターの石川慎一が結核と診断され、急遽セットを変えて彼抜きで臨んだと聞きました。彼が結核に罹っていることが判明したのは、フェスの直前だったそうですね?

川嶋未来:フェス出演は4月10日だったのですが、(結核だと)判明したのは4月6日です。そもそも、4日のリハの時点で高熱が5日も続いていると言っていて、医者には風邪だと言われたらしいのですが、いくらなんでも、風邪で39℃以上の熱はそうそう出ないし、ましてやそれが5日も続くのって尋常じゃないですから、大きな病院に行くよう言いました。それで翌日、検査を行なった結果、肺に水が溜まっていることが分かり、さらにその翌日、結核であることが判明。即入院となりました。


d0118153_2133841.jpg


お:結局、フィンランドのショウでは、あなたがベースを兼任し、(現ベーシストの)藤並 聡がギターを弾いたそうですが、セット・リストも当初の予定から変更されたとか?

川嶋:90分の予定を60分に短縮し、VENOMのカヴァーとファースト(『SCORN DEFEAT』:'93)の曲を中心にプレイしました。演目は、ファーストから「A Victory Of Dakini」「The Knell」「Weakness Within」「Taste Defeat」、VENOMが「Countess Bathory」「Teacher's Pet」「Schizo」「Withing Hour」「Black Metal」で、DEATHの「Evil Dead」もやりました。

お:オーディエンスの反応はいかがでしたか?

川嶋:それが、反応は非常に良くて助かりました。むしろ、元々のセット・リストをやるよりも良かったんじゃないかという感じで。フィンランドは、BEHERITやIMPALED NAZARENEなどを輩出しており、どちらかというと、プリミティヴなバンドが好まれる傾向にあるせいかもしれません。


d0118153_2141175.jpg


お:同フェスでは、他のバンドもご覧になりましたか?

川嶋:フェスは金曜、土曜と2日間だったのですが、残念ながら、到着が金曜の深夜だったことと、土曜日は自分達の出番の準備があったので、殆ど他のバンドは観られませんでした。出来れば、BARATHRUMなどは観てみたかったのですが…。

お:現在、石川は療養中だと思いますが、今後のライヴ予定はいかがされますか?

川嶋:とりあえず、5月12日に退院ということになりました。結核の入院期間も年々短くなっているようで、最近では1ヵ月で出てこられるケースも多いようです。アメリカでは、入院は10日くらいのようですし。なので、今後のライヴについては予定通り行ないます。
 あと──(3/20)の高円寺のライヴに来られた方で、もし2週間以上、咳が止まらないといった症状がある場合、迷わず病院に行ってください。結核菌というのは、4人に1人が保持しているものなのですが、通常の免疫を持っていれば発症はしません。また、菌を保持しているだけでは感染能力もありません。結核はそう簡単に発症するものではありませんが、万が一症状がある場合は、診察を受けてください。ご迷惑をおかけして申し訳ありませんが、よろしくお願い致します。


d0118153_2491334.jpg


お:その3月の高円寺Mission'sでのライヴも、他のライヴと日程が重なっていて観逃してしまいました…。この時は、Dr. Mikannibalも揃っての、フル・ラインナップで行なったのですよね? (現在、アメリカ在住の)彼女の帰国に合わせてのライヴだったのでしょうか?

川嶋:フル・ラインナップでした。これは(ライヴ)企画に合わせて、彼女が帰国したものです。

お:どんなライヴでしたか? 観客の反応は? また、セット・リストも教えてください。

川嶋:35分の短いセットでしたが、9曲全て速い曲で濃密な内容だったと思います。お客さんの反応も悪くありませんでした。セット・リストは以下の通りです。

1.Prelude To The Oracle 2.Introitus 3.The Sould Grave 4.Death With Dishonor 5.The Curse Of Izanagi 6.L'art De Mourir 7.Me-Devil 8.Inked In Blood 9.Black Metal(VENOM)


d0118153_215565.jpg


お:この日、Dr. Mikannibalはサックスを吹かなかったと聞きました。セット・リストの関係でしょうか?

川嶋:セットリストの関係です。持ち時間が35分しかなかったので、最近の2作を中心にプレイしたのですが、この辺りの曲は、全てiPodでオケを流して合わせる形にしています。バック・トラックを使わない初期の曲をやる時には、彼女がサックスを吹く形式です。

お:さて──改めて新作『SCENES FROM HELL』についてお訊きします。そもそも、このアルバムの制作を開始したのはいつ頃のことでしたか?

川嶋:'08年の初め頃だったと思います。最近のアルバム制作は、スタジオに入って、一定期間レコーディングに取り組むというのではなく、まずMIDIで曲を全て打ち込み、しばらく聴き込んで、アレンジし直して…というのを繰り返し、曲が出来上がったら、順次本物の楽器に差し替えていくというスタイルです。なので、昔はレコーディングしてみないと、最終形がどんなものか分からない部分があったりしたのですが、最近は完成形を見据えた形で、納得いくまで作業が出来るようになりました。まぁその分、〆切を決めないと、永遠に作業することになってしまうのですが…。

お:曲作りはどのようにして? 

川嶋:基本的に、僕がMIDIでデモを作り、譜面と一緒に他のメンバーに渡します。ただ、良いリフなんだけど続きが思いつかないというような場合は、そのリフをギター(の石川)に渡して、続きを書いてもらったり、逆に、ギターが書いたリフを元に僕が曲を仕上げるというケースもあります。

お:曲を書くに当たって、アルバムの方向性や楽曲のスタイルはあらかじめ決めていましたか? それとも、ただどんどん曲を書いていっただけですか?

川嶋:これは最初の頃からそうですが、まずアルバムの方向性を定めて、それに合わせて曲を書いていきます。『IMAGINARY SONICSCAPE』('01)のような、一見どの曲も方向性がバラバラのようなアルバムでも、完全にアルバムのコンセプトを決めてから作っています。なので、新しいアルバムを作る時は、まず最初にどういう方向性をとるかというのを考えます。


d0118153_2435353.jpg


お:アートワークは、正に『SCENES FROM HELL』というタイトル通りのイラストになっていますが、イラストを依頼するに当たって、何か注文や指示は出しましたか?

川嶋:アーティストには、ブリューゲル、ベックリン、ボス、デルヴォー辺りのイメージがあることを伝え、あとは歌詞とアルバムのデモを渡しただけで、それ以上の細かい注文は一切しませんでした。ラフスケッチが出てきた段階で、完全にアルバムのイメージを理解している感じだったので、そのまま全てを任せました。

お:アルバム全体に通じるコンセプトやテーマはありますか?

川嶋:元々はアルバムを、“死”“戦争”“地獄”から成る3部構成にしようと思っていたのですが、あまりすっきり収まらなかったので、“Musica In Tempora Belli”(の3部作)として、“戦争”の部分のみがハッキリと残っています。ただ“戦争”といっても、政治的なメッセージは一切なく、あくまで戦争というそのものを音で描写するようなイメージです。
 最初の2曲は、“地獄”パートの残りで、これも“地獄”とはいえ宗教的な含みはなく、疫病や飢饉といった現実的な地獄の描写です。日本でも、かつて珍しいことではなかった飢饉の記録を読むと凄いんですよ。飢えで死んだ人の肉を食った…とか。あと、西洋で沢山残されている、ペストが蔓延した時の絵画とか、ああいう世界を音楽で描き出すのが狙いでした。


 ▼ブリューゲル/『死の勝利』(部分)
d0118153_2342915.jpg


 なので音楽的には、今回のアルバムは非常に描写的になっていると思います。本来、絵画と違って音では何かを直接的に描写することは不可能ではあるのですが、リヒャルト・シュトラウスが推し進めた交響詩的な手法をとって、ヒントさえ与えられれば情景が目に浮かぶような作りにしました。例えば、最初の2曲では疫病が蔓延し、そこら中で人が死に、死神が飛び回っているような──ベックリンの描いた「Die Pest」という絵のような世界を描写しています。「The Red Funeral」や「Musica In Tempora Belli」では、空襲や戦車による砲撃などがイメージ出来ると思います。そんなアルバム全体のイメージを凝縮したのが、今回のジャケのアートワークです。


        ▼ベックリン/『ペスト』
d0118153_2544321.jpg


お:サウンド面では、ホーン・セクションが重要な役割を果たしているように思いました。ここまで大胆にホーンを導入しようと思ったキッカケは?

川嶋:金管楽器というのは、軍楽においても重要な役割を果たしていることからも分かる通り、人を興奮させる力があります。ヴァーグナーの「ヴァルキューレ」(『ニーベルングの指環』)が、聴きながら運転すると最も危険な曲に選ばれたりとか。当然、へヴィ・メタルにも人を興奮させる作用がありますから、この2つを組み合わせたら面白いだろうというのが最初の発想です。
 まぁ、元々金管楽器を充実させたいというのは前々からあったのですが、どうしても打ち込みだと、金管はパワー不足になってしまいがちでした。ところが最近は、ホーム・レコーディングが出来る人も増えてきて、インターネットを介してファイルを世界中と簡単にやりとり出来るようにもなってきたので、やっと今回のようなやり方が実現しました。

お:ロシア民謡的なムード、またスラブ、バルカンの音楽に通じるムードも感じました。

川嶋:ロシア/ソヴィエトのクラシック経由の影響でしょう。カレンニコフやフレンニコフ、グリンカや有名どころではチャイコフスキーなど、ロシアの作曲家からの影響は大きいです。ロシア民謡が妙に日本で普及していたり、ロシアの旋律というのは、日本人に受け入れられやすい何かがあるんだと思います。あと、スヴェトラーノフのようなロシア/ソヴィエトの指揮者の演奏も、非常に気に入ってます。ロシアの指揮者は、過剰に金管楽器を誇張したり、とにかく演奏がパワフルなので、ヘヴィ・メタルが好きな人にも受け入れられ易いと思います。最近では、ゲルギエフとか。

お:また、伊福部 昭の映画音楽に通じる重厚さ、シアトリカルなインパクトも感じましたが──こちらはいかがですか?

川嶋:今回のアルバムを作るに当たり、伊福部氏のスコアはかなり研究しました。氏の管弦楽法も一から読み返しましたし。伊福部氏の音楽に対する姿勢には、非常に共感を持てるところが多く、例えば“大楽必易=優れた音楽というのは分かり易くあるべきだ”であるとか、“個性というものは、出そうとするのではなく自然に出てくる”であるとか、氏の著作を読むと、興味深いことが沢山書いてあります。


d0118153_2415639.jpg


お:今回、ホーンやストリングスのレコーディングはどのようにして行ないましたか? Dr. Mikannibalのサックスと同時に?

川嶋:いや、これはもう全部別々のレコーディングです。トランペットはドイツ、トロンボーンはハンガリーと日本、Dr. Mikannibalはアメリカで、それぞれ録音したものを送ってもらい、ProTools上で編集しました。ただ、弦楽四重奏は4人同時に演奏した方がやり易いとのことだったので、都内のスタジオでオケに合わせて演奏してもらいました。

お:『SCENES FROM HELL』には、CURRRENT93のデイヴィッド・チベットが客演していると聞きました。どのようなキッカケで、また、どんな狙いで起用したのですか?

川嶋:キッカケは、アルバムのアートワークを手がけたエリラン・カントールの提案でした。彼がデイヴィッドを個人的に知っていて、紹介してくれました。最初はイギリスのウィルフレッド・オーウェンという詩人の戦争に関する詩を朗読してもらおうと思ったのですが、デイヴィッドはオリジナルの詩まで書いてくれるというので、是非にとお願いしました。
 元々の狙いは、“Musica In Tempora Belli”の3曲(「The Red Funeral」「The Summer Funeral」「Musica In Tempora Belli」)のイントロとして、詩の朗読が欲しかったのですが、結果としてイントロだけでなく曲中やエンディングにも朗読を入れて、彼の朗読が映画のオープニングとエンディングのような役割も果たし、“Tempora Belli”パートとしての統一感というか、独立感が出せた思います。

お:CURRRENT93、そしてデイヴィッドについて、メタル・リスナーの殆どがよく知らないと思うので、どういったバンド/人物なのか、簡単に説明して頂けませんか?

川嶋:デイヴィッド・チベットは、元々PSYCHIC TVにいた人で、CURRENT93などもアルバムによってかなり音楽性が異なったりするのですが、最近のアルバムでは結構メタル色もあったりします。初期の『DOGS BLOOD RISING』('84)や『IN MENSTRUAL NIGHT』('86)辺りが、怖くてお勧めです。


d0118153_240116.jpg


お:ところで、『SCENES FROM HELL』に対するファンの反応はいかがですか? 日本と海外では違いましたか? 海外でも地域差はありますか?

川嶋:SIGHの最高傑作だ言いう人もいれば、最悪と言う人もいるという、いつものパターンです。アルバムの評価って、ある程度時間が経たないと定まらないし。新しいアルバムが出た時って、通常頭の中に期待があって、最初はそれとのギャップを聴くワケですからね。その点、シンフォニックなものを期待していたファンには期待通りだったでしょうし、『IMAGINARY SONICSCAPE』みたいなのを期待していれば、これは違うという風になるでしょうし。地域差というのはあまりハッキリは感じられません。反響の大きさという意味では、やはりアメリカが一番大きいです。これはまぁ、現在所属しているのがアメリカのレーベルというのもあるのでしょうが、Myspaceのアクセスなどを見ても、8割以上アメリカからです。今年の夏はヨーロッパでのフェスやライヴが幾つかあるので、ヨーロッパの市場にももっと入り込んでいきたいのですが…。
 
お:『SCENES FROM HELL』収録曲をライヴでプレイする際、オケを流して演奏しているそうですが、これまでSIGHは、アルバムのライヴ再現は敢えてやらないといったイメージがありましたが…?

川嶋:現在、『HANGMAN'S HYMN』('07)と今回のアルバムの曲に関しては、同期音源でやっています。クリックを使うと、ライヴならではのダイナミクスが失われるという懸念も当然あるのですが、オーケストラパートをシンセで代用した場合の出来と比較した結果、同期音源の方が良いという結論に達しています。ライヴでは、遅い曲が極端に遅くなったり、逆に早い曲が崩壊寸前まで早くなったりするのも、面白いんですけどね。

お:そういえば、先日YouTubeで「Prelude To The Oracle」のPVを観ました。失礼ながら、正直ちょっとチープかと思ったのですが、これはオフィシャル・ビデオですか?

川嶋:おっしゃる通り、あのビデオは酷いです。作りもチープなのですが、何よりも、僕らの世界観というものを全く理解していないんですよ。このアルバムがどのような世界を描いているのか等、説明してお願いをしたんですが、ジャケの時とは全く反対で、ある程度出来上がって見せてもらった時点で、「ああ、もう完全にアウトだな」という感じでした。技術的に拙いとか、その辺はまだイイんですよ。だけど、『SCENES FROM HELL』というアルバムと何の関わりもない映像ですからね。作り直せば良いものになるという感触もゼロでしたし。是非、'10年のワースト・ビデオに選出してもらいたいです。


d0118153_2475330.jpg


お:サウンドホリックがなくなったことで、今回、日本盤のリリースはありませんでしたが、今後、他のレコード会社から日本盤が出る可能性はありますか?

川嶋:いや、残念ながら日本盤が出る予定はありません。今回のアルバムも、安い時には、輸入盤がAmazonに1200円台とかで入ってきていましたからね。こういう状況で日本盤をリリースしてもらうのは、なかなか難しいです。また今後については、今回のアルバムでThe End Recordsとのディールも終わり、これからデモを作って新たな契約を探す状況なので、まだ何とも言えません。


                               [パート2に続く…]
[PR]
by naniwametal | 2010-05-22 03:11

ムーミン3Dとな?


 下北沢シェルターでELECTRIC EEL SHOCKの単独公演“スゴイ・インディード Vol.4”を観てきました~。

 雨の中、場内はほぼ満員で開演前から熱気ムンムン。
 客層は若い子中心ながら、会社帰りっぽいリーマンの姿もあったし、やっぱり外人客も目立ってました。

 …って、
 これまで彼等のライヴって、WOAでチョロっと…とか、THE ANSWERの前座で…とか、そんなんばっかしだったので、ワンマンだとどーなのかと思ったら、
 ガッツリ2時間半超の濃密ショウでビックリするやら疲れるやら。
 (でも、メンバー自ら「こんな長いの初めて」と言ってましたが?)
 いやいや、
 確かに体力的にキビしかったけど、それ以上に楽しかったですよ。
 超ハイ・テンションなノリよりも、意外や脱力系のグダグダ感の方が強く、MCとか身内ノリもあったものの、シンプル・イズ・ベストなイケイケ感と、ファンキーなリズムと心地好いグルーヴに、どんどんノセられていくのが分かるんですわ~。
 のっけから、アキ(TシャツはMUNICIPAL WASTE!)がギターに噛み付いたり、カズトがベースを天井まで抱え上げたり、ジャイアンが(唯一、股間に身に着けている)長靴下でシンバルをシバいたり…で、オーディエンスをみっちり煽ると、
 最前付近は、あっという間にノリノリで、以降は終始みんなひたすら飛び跳ねまくり。
 MCによれば、新規ファンには馴染みのない初期レパートリーなんかもテンコ盛りでプレイしてたようですが、そもそも彼等の楽曲って、よく知らないと付いてけないタイプでもないんで、未知だろうが既知だろうがおかまいなし。
 常に腕が上がり、誰かが叫び、ギャルの嬌声が響き、とにかく楽しまなきゃ損…ってな空気に包まれてました~。

 笑えたMCとしては、
 「今日は実券7枚しか売れてなくて、あとはゲストか雇われた人達です。あとでバイト代払いますから」
 「みんな今日はありがとう! 明日から心置きなくバイトの日々に戻れます。鰯のエラ取りを頑張ります!」
 「今日、遂に研修期間の前川さん(=カズト)が正式メンバーになりました! 彼は僕のマイミクなんですけど──これでやっとノルマを3等分出来るよ!」
 「ライヴ・アルバムが出ましたが、あれはウマい人に弾いてもらってます」
 「肛門がパクパクしてる!!」
 …などが。

 つか、
 アキの“口撃”って、どこまでマヂか分からんトコあって、途中で「コラ、そこのクソ外人!!」とか言い出したりも…って、アレは通じてないのが前提なんですよね??
 あと、
 やたら「メタル大好き~♪」「HM forever!」「流行らなくてもやり続けるぞ~」「みんなもメタル好きやろ?」…とまくしたてるも、
 お客の側は、フツーに“メタル=ギャグ”としてしか捉えていない様子。
 「ロニーが死にました」と言っても、最前ギャルに素で「意味分からんし」と返されたりも。

 途中、ゲストとしてTHE JFKのせんしょー(SENSHO1500?)が登場!
 …って、誰??
 スミマセン…よく知らん人で、何かメタルとは縁のなさそうな格好してましたが、
 「俺達のアイドル!」と、MOTLEY CRUEの「Live Wire」を、何故かその人とやってましたね~。
 カヴァーといえば、
 客席にはシャラがいて、上記「クソ外人!」MCに続いて、「HMは日本のモンぢゃ!」とEARTHSHAKERの定番「More」が(サワリだけですが)炸裂!!
 35歳以上のバンドマンらしき観客だけが過剰に反応してましたが、最前ギャルはポカーン…。
 あと、
 曲間にリフだけとか、次の曲のイントロの前にチョロっと弾くパターンでは、
 VHの「叶わぬ賭け」(2度も3度も…)、METALLICAの「Enter Sandman」、GNRの「Sweet Child O' Mine」とか「Welcome To The Jungle」とか、ベタなトコロをガッツリと。

 結局、19:37に暗転してショウがスタートし、最初のアンコールで「30曲のノルマ達成!」して、2度目のアンコールで終演したのは22:08。
 リフだけとか完奏してない曲を入れなくても、総計32曲をやりきりました~。
 セット・リストは以下の通り~。

1.SE(Iron Man@BLACK SABBATH)~Turbo Slayer 2.Out Of Control 3.Vegas Night 4.Sugoi Indeed 5.Beat Me! 6.Lemon Lees 7.Zombie Rock & Roll 8.Puma 9.Big Mistake 10.ダイスでトライ! 11.Punktured 12.My Tiger 13.Orange Is Back! 14.Let's Go To The Beach 15.チョウダイマン 16.Don't Say Fuck 17.Mr Toad 18.Joe II 19.Metal Man 20.Live Wire(MOTLEY CRUE) 21.SOS 22.M.T.B. 23.Goodbye Peach 24.Rock & Roll Can Rescue The World 25.No Shit Sherlock 26.Bastard! 27.Speedy Joe 28.Do The Metal [Encore 1]29.Suicide Rock & Roll 30.Scream For Me [Encore 2]31.Iron Man(BLACK SABBATH) 32.Japanese Meets Chinese In USA


 では、また。
[PR]
by naniwametal | 2010-05-21 03:20

REVAMPはもうライヴ始めてんのね


 こんにちは。

 GW頃からのYG取材モロモロのまとめを。

 まずは近場から、先日の“Extreme the DOJO Vol.24”の2組。

 WARBRINGERのアダム(左)&ジョンと──

d0118153_18562443.jpg

 ──MUNICIPAL WASTEのライアンです。

d0118153_18563766.jpg


 前者2名はいずれも20代前半と激若!
 それなのに結構シブいところまで聴いてて、“アル・ヤンコヴィック+カーク・ハメット”なジョンの口からはドイツのPARADOXの名前がスラスラ出てきたし、素顔は女の子みたいな童顔アダムはブルース大好きなんだとか。
 熱っぽく語るジョン、意外と落ち着いてたアダム…ってなキャラの違いも、そのままステージでの佇まいに直結してたような。
 一方、後者ライアンは30代前半。
 とはいえ、
 コテコテのクロスオーヴァー・スラッシュをやってるコトを考えると、やっぱり若いですよね?
 このバンドを始めた頃は20代前半だったろうし。
 そのワリには、「近頃の若いモンは、ビリー・ミラノも知らねぇんだぜ!」とか言ってたのが笑えましたけど。

 …で、
 は取材後のジョン。

d0118153_18564992.jpg


 バックステージで黙々とひとり練習に打ち込む姿から、生真面目さが伝わってきます。
 (幾分ヲタっぽいけど…)表情豊かにしゃべりまくってたインタビュー時とは、ちょっとイメージ違いましたね~。
 (ちなみに、TOXIC HOLOCAUSTの取材はYG(さ)クンががやりました~)


 続いては、お馴染みのこの人。


d0118153_1857869.jpg


 そう、言わずと知れたリップス@ANVILです!
 ライヴもそうでしたが、取材の現場でもあの映画のノリそのまんまで、強烈な天然っぷりも全く変わりありません。
 熱血過多が嵩じてのトンデモ発言や、凄まじい思い込みの強さ、大きなジェスチャーを伴い(時には立ち上がって)、コッチの質問そっちのけでひたすらまくしたてる超ハイ・テンションなパワーには、今回もとにかく圧倒されまくるしかありませんでした…。
 いや~、愛すべきオモロいオッチャンですよ~。


 そんでもって、
 もう随分前の出来事のような気がしますけど──カップリング来日したジャーマン2大バンドのギタリスト達にも対面取材しました~。

d0118153_18565951.jpg


 カイ&ヘンヨ@GAMMA RAYとヴィクター@RAGEです。
 3人には対談形式でのインタビューを行なったのですが、ベラルーシ出身のヴィクターがすっかりドイツ人化していてビックリ!
 まぁ、フツーに独語ペラペラなのは知ってたものの、機材に関してとか、「英語ぢゃまどろっこしい…!」と、カイ達にドイツ語で解説したりしてたんですから。
 それでも勿論、ロシア系ならではのメンタリティなんかについても話してくれましたけどね~。


 そんなこんなで、
 以上4組の記事は、次号YGに掲載予定なので、気になる人はお楽しみに~。


 では、また。


d0118153_18571978.jpg

[PR]
by naniwametal | 2010-05-20 01:42

悲願潰える…



 “Design Festa”のライヴ・ステージに出演したSINCERITY GREENを観てきました~。


d0118153_151564.jpg


 何と、
 ゴスなのに真っ昼間に青空の下で演奏ですよ。
 似合わねぇ~?
 …って、
 メンバー自身も、こんなに明るいトコロでプレイするのはやっぱり違和感あったみたいで、
 ヴォーカルのMichiとか、かなり緊張していたそうです。
 でも、
 ギターのMarkとか、ワザと照明から外れたトコロで黙々と弾いてるいつもとは違い、ハッキリ手元が確認出来て、案外ミスとか少なかったかも?
 本人曰く「眩しい光と自然の風が心地好かった」…そうなので、意外とリラックスしてたのかも?
 この3月で脱退したMayuの後任は──まだヘルプみたいですけど──元メンバー(あれ? 以前もサポート?)でファースト・ミニ『ETERNAL PLACE』('07)でもプレイしていたRyoko(ドラマーのMikuの別バンド、DJUNGARIAN LOVE STARのメンバーだとか)が務めてました。
 つか、
 ブリブリと唸るベース・プレイが光るRyokoは、か細さがウリだった(?)歴代ベーシストの中では(いい意味で)珍しいタイプ。
 このまま正式加入しちゃえばイイのにね~。
 実際、彼女のおかげもあって、この日はバンド・サウンドがよりヘヴィに響いてたような気がします。
 勿論、Mikuも頑張って叩いてたし、Michiも緊張など感じさせないぐらいに貫禄充分だったし、もはやMamiのフィドルも欠かせない要素で、お馴染みMiseanaのグロウルもガッツリ炸裂しまくってて、
 きっと初めて観たお客さんにも、そこそこインパクト与えたのではないでしょうか?
 ただ…ひとつ気になったのは、
 持ち時間が短く4曲しか演奏出来なかったのに、アップ・テンポのナンバー中心のセットにしていたこと。
 まぁ、
 初見のお客さんへのアピールという点では、ノリのイイ曲をやるのは間違いではないと思うけど、
 敢えて遅くて暗い曲をやりまくって、あの炎天下でバンドの持ち味を存分に発揮して欲しかった…とか思ったりも。


d0118153_15132916.jpg


d0118153_15134573.jpg


d0118153_15135825.jpg


d0118153_1514717.jpg


d0118153_15141621.jpg


d0118153_15142639.jpg


 尚、セット・リストは以下の4曲でした~。

1.Dark Moon 2.Concerto Of The Sea 3.Blaze Out 4.Invoke


 さて、次回ライヴはまた暗黒の屋内…ってことで、そちらでもこの日以上の存在感を発揮してもらいたいものです!


 では、また。


d0118153_15464275.jpg

[PR]
by naniwametal | 2010-05-17 23:59

ブライアン・ダウニーの参加が肝…ってもね~


 C.C.LemonホールでASIAを観てきました~。

 再編第2弾作『OMEGA』に伴うジャパン・ツアー初日です。
 場内は会社帰りのサラリーマンだらけで、見事にオッサンの巣窟。
 よって(?)、皆さん着席のままライヴをジックリ堪能し、アンコールでやっと立つ…という懐かしの(?)パターンでした。
 (前回来日時は、1曲目からみんな立ち上がってませんでしたっけ?)
 でも、それなりに盛り上がってたし、バンドも暖かいファンの反応に満足気だったと思います。

 ただ──例によって、演奏はハラハラとドキドキが満載。
 あ…いや、毎度のことなんで、確かにミスも多かったけど、以前ほど心配が募ることはなかったです。
 気になったのは、やっぱりハウとパーマーのコンビネーショで、
 前者はこれまで通りにひたすらマイ・ペース(&時々、微小にエキサイトしてちょっとだけ左へ動く)。
 後者はこれまで以上に忙しく突っ込みまくり。
 見た目も含めて、全てが間逆。
 それでも──最終的にはちゃんと合ってしまうんですから、アレはアレで凄いかも。
 また太ったような気がするウェットン(最近の曲はプロンプターをチラ見)は、ところどころで声がひっくり返りそうになってたものの、かなり歌えてたと思います。
 観客に背中を向けて弾くことも多かったダウンズは、今回あんま見せ場らしい見せ場がなかったかも…。
 (「Through My Veins」のシンセ・ソロでは、何故かハウにスポットが当たってたし)

 気になるセット・リストは、先の欧州ツアーとほぼ同じ…。

1.SE~I Believe 2.Only Time Will Tell 3.Holy War 4.Never Again 5.Through My Veins 6.Don't Cry 7.G Solo(incl.:Mood For A Day&The Clap@YES) 8.The Smile Has Left Your Eyes:Part 1&2 9.Open Your Eyes 10.Finger On The Trigger 11.Time Again 12.An Extraordinary Life 13.End Of The World 14.The Heat Goes On~Ds Solo~The Heat Goes On 15.Sole Survivor [Encore]16.Go 17.Heat Of The Moment~Outro

 前々回、前回とやってた、それぞれの過去在籍バンドのレパートリーは(ハウのソロ・タイムを除き)消えて、全てがASIAナンバーですよ!
 でも、『OMEGA』から5曲もやったのは意外?
 欧州ツアーの当初のセットからは、「Wildest Dream」と(ATOLLの? WISHBONE ASHの?)「Here Comes The Feeling」がオミット。
 (開演前に頂いたセット・リストには、「Here Comes The Feeling」も記載されていたのですが、アッサリ飛ばされてしまいました…)
 日本ではまだ初日ってことで、ちょっとセーブしてたのでしょうか?
 お馴染み「キミタチサイコダヨ♪」は、「Don't Cry」終わりで。
 「The Smile Has Left Your Eyes」の“パート1&2”ってのは、前半ピアノ+歌のみ&後半バンドで…という構成。
 「Don't Cry」も、エレピ+歌のみ(+エンディングにタウラス)で披露されました。
 ハウのソロ・タイムは、YouTubeで観たヤツ(4月のローマ公演)だと、スタンド固定のシンセ・ギター(「Open Your Eyes」と「An Extraordinary Life」で使用)を立ちで弾いてたのですけど、今回は椅子着席でアコギをプレイ。
 そういえば、今回スティール・ギターは使いませんでしたね~。
 (&ダウンズもショルキー未使用です)
 ソロ・タイムといえば、パーマーが凄まじかった…。
 小技を盛り込みつつ、とにかく力技で押し切った逞しいお姿は、実年齢よりも20歳ぐらい若く見えた…かも?
 あと、
 サプライズ…ってホドではないけど、アンコールでハウが弾く「Go」が観られて嬉しい…というファンも多いのでは?
 途中でハウが大ミスをカマしてくれた(凄い表情になった…!)ものの、エンディングがそのまま「Heat Of The Moment」のイントロへつながる構成は、なかなかイイ感じでしたよ。

 …でもって、
 1時間40分のショウが終わって、4人で肩を組んでお辞儀…までは良かったのですけど、互いに握手とかハグとかはナシ。
 まぁ、まだ初日ですからね。
 (でも、ハウだけ下手にハケたりはせず、バラバラと全員で上手へ引っ込んでいきましたよ)
 さて──今後の日程では、セット・リストが変更されることはあるのでしょうか?


 では、また。
[PR]
by naniwametal | 2010-05-14 02:42

フラゼッタ、享年82歳ですか…(R.I.P.)


 “Extreme the DOJO Vol.24”を観てきました~。

 今回は若手スラッシャー3組が集結!
 客層も若者中心ながら、オッサン・メタラーも結構いて、最終的には7割ぐらいの入りだったのではないでしょうか。
 TVカメラが入ってたけど、アレは…??


TOXIC HOLOCAUST

 トップはひとりスラッシュ。
 トリオでしたけどね。
 首魁ジョエル・グラインドは、CELTIC FROSTのTシャツを着用。
 最初のMCで、「ハロー、メタル・パンクス!」と言ったような気がするんですけど?
 白いフライングVでオールドスクールなノリ満載──でも、殆どが3分以内という激速チューンで勝負。
 カヴァーはなかった…と思う。
 途中、ベースが上手へ動こうとしたらシールドが抜けちゃったり…も。
 演奏時間は40分弱…って感じでしょうか?

1.Metal Attack 2.Reaper's Grave 3.Death Brings Death 4.In The Name Of Science 5.March From Hell 6.Endless Armageddon 7.Wild Dogs 8.War Is Hell 9.666 10.Gravelord 11.Feedback, Blood, And Distortion 12.The Lord Of The Wasteland 13.Nuke The Cross


WARBRINGER

 続いては、本日唯一のツイン・ギター・バンド。
 ヴォーカルはイケメンのハズが、ステージではアホになりまくってて、動きとかヘンだし、表情も多彩過ぎて、見た目がまるで鈴木Q太郎のよう。
 (“卑弥呼サマ~!!”とやって欲しかった…:嘘)
 ギターは凸凹コンビで、上手のモジャモジャは“アル・ヤンコヴィック+カーク・ハメット”で、下手の金髪はショタ系(?)でコーラスも孤軍担当。
 それぞれ頑張ってソロも弾きまくってくれたけど、下手アダムのプレイが殆ど聴こえず…。
 上手ジョンは、終盤に自ら手造りしたというオンボロ風Vシェイプを使用。
 観客のノリは一気にレッド・ゾーンを超え、サークル・ピットが常駐する中、何度も何度も“WBコール”が起こり、メンバーはマヂ感激しまくってましたね~。
 ラス曲「Combat Shock」では、ヴォーカルが「ステージはオープンだ。みんな上がって来い!」と絶叫して、ステージ・ダイヴァーが続出。
 終演時には、「次のアルバムを出したらまた絶対に戻ってくるからな~!」との宣言も。
 (&ヴォーカルが観客の頭上へダイヴ…!!)
 持ち時間は50分強…って感じでした。

1.SE(Terminator:Theme)~Total War 2.Living In A Whirlwind 3.Severed Reality 4.Prey For Death 5.At The Crack Of Doom 6.Scorched Earth 7.Systematic Genocide 8.Jackal 9.Senseless Life 10.Abandoned By Time 11.Combat Shock


MUNICIPAL WASTE

 トリはちょっとおヴァカなクロスオーヴァー・スラッシュ軍団。
 いやいや、これが抜群に楽しいライヴなんです。
 とにかく、客あしらいがウマいの何の…って。
 あれで盛り上がらないワケがないですわ。
 当然、サーフはひっきりなし。
 サークル・ピットも頻出して、その都度ヴォーカルが「回れ~」と指示を出したりも。
 3曲目で早くも「上がって来んかいさ!」と、ステージ・ダイヴを促してたのも流石(?)です。
 演奏は少々ドタバタ気味なれど、予想よりは全然マトモで、いかにもハードコアな転がし気味ドラミングと、時折飛び出すコンパクトなギター・ソロ(やたら短いけど)が、何とも絶品!
 ギター(カスタムのフライング“M”がクール!!)とベースが、何度も中央でフォーメーションを組んでたのも、意外やオールドスクールで実にイイ感じ。
 実際どの曲も、CDで聴くより50万倍ぐらい良く響いてきました。
 MCは、ヴォーカルもやるけど、ギターの方が多かったかも。
 「Wrong Answer」ではミニWODが発生。
 18秒2連打のうち、「I Want To Kill The President」は3ヴァージョンを披露。
 「Black Ice」を演奏し終わって「Epic song!!」とか、「ジョージ・ブッシュはお嫌いですか??」とか、「Boner City」を「Lady向けのLove song!」とか…。
 ヴォーカルがPAによじ登って、そのまま落下──ジャンプではなく、無造作にマヂ落ち…なんてのも彼等ならでは?
 でもって、
 本編ラストの「Unleash The Bastards」と、アンコール最後の「Born To Party」は、いずれも“MUNICIPAL WASTE Is Gonna F**k You Up♪”の大合唱で締め。
 WBも凄かったけど、MWはそれを上回る凄まじさでした。
 いや~、人気出るの分かるわ~。

1.SE("Airwolf" Main Theme)~The Executioner~Sweet Attack 2.Headbanger Face Rip 3.Beer Pressure 4.Divine Blasphemer 5.Terror Shark 6.Wrong Answer 7.The Thrashin' Of The Christ 8.Wolves Of Chernobyl 9.B Solo~Sadistic Magician 10.Acid Sentence 11.Black Ice 12.I Want to Kill The President 13.I Want To Kill The President(Faster Version) 14.I Want To Kill The President(Rap Version) 15.Relentless Threat 16.Boner City 17.Mind Eraser 18.Bangover 19.Unleash The Bastards [Encore]20.The Art Of Partying 21.Born To Party


 では、また。
[PR]
by naniwametal | 2010-05-13 03:02