ダイヤリ
by naniwametal


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にんにくソース、キターー!!


 渋谷O-EastでBLIND GUARDIANを観てきました~。

 単独来日は久々。
 '07年ラウパの前はANGRAとのカップリングだったんで、さらにその前?
 それだけに集客はどうなるのか…?
 長らく来てなかったから増えるのか、それとも減るのか──なんて考えながら18:40頃に会場に入ったら、既にほぼ満員!
 2階席まで一部開放してて、正直驚くやら嬉しいやら。
 しかも、ちょい押しで開演すると、これが凄まじいばかりの盛り上がりっぷり!
 ひっきりなしに“GUARDIANコール”が起こり、みんな歌う、歌う。
 サビだけじゃなくてヴァースも。
 勿論、ギター・フレーズもソロも「ヲ~ヲ~ヲヲ~!」と。
 歌声の大きさにはハンズィもビックリ?
 何度かマークスと「スゲーなおい、見ろよ!」みたいに顔を見合わせてました。
 あと、曲紹介をしようとすると、みんな口々に曲名を先に叫んでしまうから、ハンズィが何度も苦笑。
 「Majesty」なんて、ハンズィが「ファーストから…」と言っただけで、すぐ“Majestyコール”が起こってたし。
 まだまだ日本のファンも気合い充分ですな~。
 いや、あそこまで歌いまくるのって、過去になかったのでは?
 思わず、WOAで初めて観た時とか思い出して、何度か泣きそうに──あ、何度かマジ泣きしてしまいました…。
 
 バンドの演奏は安定感あるものの、やや勢い不足。
 もしかして、アレも円熟…?
 う~ん…でも、初期疾走曲では、フレデリックのノリがやっぱり「違う!」…ってことで、未だにトーメンが恋しくなってしまいます。
 ハンズィも声が出なくて、フェイクするところ多し。
 ピッチがズレズレな曲も結構目立ってました。
 アンドレは相変わらず、自分の陣地から殆ど動かず、リードを弾く時は、ネックをガン見みながら必ずワウを踏みます。
 マークスは熱血プレイ健在。
 新ベース(…と言ってイイんでしょうか?)のバーレンド・クルボワは、わりと豪快にプレイしてたような気がするものの──途中から完全に空気に…。
 最終的には、何となくシルエットがマット・シナーっぽい…という印象だけが残りました。
 んで、鍵盤はミカエル・シューレン…かな?

 セトリは、新作『BEYOND THE RED MIRROR』収録曲をウマく散りばめながら、絶妙に旧曲を挟み、熱狂が途切れないようにしていた…のかな?
 つか、ファーストから5thまでの曲はやっぱり盛り上がりますな~。
 大合唱と熱狂具合は言うに及ばず、曲終わりの歓声の大きさからして、近作からの曲とは全く違いますから。
 そういえば、『A NIGHT AT THE OPERA』('02)からはナシ。
 たまたま? それとも、意図的に??

1.SE~The Ninth Wave 2.Banish From Sanctuary 3.Nightfall 4.Fly 5.Tanelorn(Into The Void) 6.Prophecies 7.The Last Candle 8.Miracle Machine 9.Majesty 10.Welcome To Dying 11.Journey Through The Dark 12.Imaginations From The Other Side [Encore]13.SE~Wheel Of Time 14.Twilight Of The Gods 15.Valhalla 16.The Bard's Song - In The Forest 17.Mirror Mirror 18.Barbara Ann(THE REGENTS/THE BEACH BOYS)

 もうね、「Banish From Sanctuary」でいきなり大爆発。
 でもって、「The Last Candle」では悲鳴のような歓声が起こり、「Majesty」 → 「Welcome To Dying」 → 「Journey Through The Dark」 → 「Imaginations From The Other Side」という終盤の流れは、もうマジ殺人的でした。
 「The Bard's Song」での大合唱も、恐らく過去最高。
 ハンズィも調子に乗って(?)ヴァースもガンガン歌わせるし。
 「The Last Candle」と「Valhalla」の一向に終わらないエンディングも凄かった~。
 個人的には、前者でのマークスのソロに大興奮!
 もっとソロ弾けばイイのにね。
 「Miracle Machine」と「The Bard's Song」では、ギター2人は座ってアコをプレイ。
 気が付けば、アンドレはESPじゃなくてアイバニーズを使ってたけど──アレっていつからでしたっけ?
 そして、「Mirror Mirror」で大団円…と思いきや、最後に隠し玉の「Barbara Ann」!
 う~ん、美味し過ぎる!!
 そんなこんなで、
 開演は19:04頃、終演は21:09頃でした~。

 ハンズィは途中MCで、「今度は早めに戻って来るよ。そのためには急いでアンドレと新曲を書かなきゃな!」なんて言ってましたけど──次回は2部構成で3時間とかガッツリやって欲しいですな~。
 いやいや、それにしても素晴らしいライヴでありました!
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by naniwametal | 2015-06-26 03:54

SW展、色んな意味で…


 中野サンプラザでMICHAEL SCHENKER'S TEMPLE OF ROCKを観てきました~。

 例によって満員。
 いや~、根強い。
 追加公演まで出たし。


 まず最初に登場したのは、GRAHAM BONNET BAND

 やっさん、元気です。
 今回は若い嫁(ガールフレンド)と一緒なので、より溌溂と。
 のっけから青筋立てて絶叫しまくり、かなり好調。
 まぁ、高音はやっぱり出てないのですけど、ここ最近では上々の仕上がりだった…かと。
 MCもいつも以上に饒舌。
 「ずっと禁酒してるんだ」…とか言いつつ、のっけから超ご機嫌で、まるで酔っ払ってるみたいなノリでした。
 問題は、イタリア系らしき髭もじゃのギター。
 プレイも今ひとつなら、音も悪い…。
 ヴァイとか無理あるわ~。
 ドラムスもそこそこ。
 嫁のベス=エイミーも、見栄えはともかく、プレイはそこそこ。
 でも、日本語MCには驚いた!
 20年以上前に習ってたとか。
 そのベスと何度もアイ・コンタクトしまくってたやっさんは、隙あらば寄って行ってイチャイチャ。
 それもあってか(?)、今回やっさんは脱がず。
 鍵盤もナシで同期使用。
 途中、やっさんもギター持った!
 …と思ったら、新曲だそうで。
 ちょっとブルースとカントリーが入った「The Mirror Lies」です。

1.SE~All Night Long(RAINBOW) 2.Love's No Friend(RAINBOW) 3.God Blessed Video(ALCATRAZZ) 4.Makin' Love(RAINBOW) 5.Since You've Been Gone(RAINBOW) 6.Suffer Me(ALCATRAZZ) 7.The Mirror Lies 8.Night Games 9.Lost In Hollywood(RAINBOW)

 19:02頃に暗転して、終演は19:52頃~。
 

 でもって、
 転換に10分強擁し──20:03頃、今度はマイコーのバンドが登場~。

 何と、いきなり「Doctor Doctor」で、スッゲー大歓声!
 メンツは前回来日と同じ。
 ヴォーカルのドゥギーは、相変わらず動きとかもっさりしてるけど、歌は前回よりずっと良かったです。
 リズム隊はまったり。
 ハーマンの軽いノリは、さらに軽く…。
 フランシスは、'80年代みたいな衣装でビックリ!
 ウェインもいつも通り。
 ギターだけでなく、鍵盤にコーラスに…と頑張ってました。

 セトリは定番中心に、新曲も3曲ほど。
 終盤、「Desert Song」でやっさんが呼び込まれ、夢の共演が実現!
 さらに、アンコールの「Assault Attack」にもやっさん参加。
 後者はドゥギーとのツイン・ヴォーカルでした。

1.SE~Doctor Doctor(UFO) 2.Live And Let Live 3.Lights Out(UFO) 4.Where The Wild Winds Blow 5.Natural Thing(UFO) 6.Victim Of Illusion(MSG) 7.G Solo~Love Drive(SCORPIONS) 8.Coast To Coast(SCORPIONS) 9.Vigilante Man 10.Saviour Machine 11.Shoot Shoot(UFO) 12.Before The Devil Knows You're Dead 13.Lord Of The Lost And Lonely 14.Desert Song(MSG) 15.Rock You Like A Hurricane(SCORPIONS) 16.Rock Bottom(UFO) [Encore]17.Holiday(SCORPIONS) 18.Assault Attack(MSG) 19.Blackout(SCORPIONS)

 「Armed And Ready」も「Only You Can Rock Me」も「Into The Arena」もなかったけど──そんなコト言ってたら、定番ばっかしになっちゃうんでね~。
 とりあえず、やっさん入りの『黙示録』曲が聴けてラッキーでした。
 中睦まじく肩組んだりもしてたし。
 しかし、マイコーの変わり様はホンマに凄い。
 今回も登場から颯爽としてて、スラリとしてるわ、シュッとしてるわ、めっさ笑顔だわ…で、ますます若返ってるかのよう。
 「Coast To Coast」でギターを持ち替えた際、ヘンな音が出て、すぐに裏へ消えたんで、「うわ…ギター叩き付けて終わったらどうしよう!」──なんて一瞬、思ったけど、もはやそんな心配は全く要りません。
 新しいギターを手に、すぐにステージへ戻ってくると、そのまま何事もなかったかのように演奏を続けたマイコーは、過去の悪夢が全てウソだったかのよう。
 ただ──プレイも淀みなくスムーズだっただけに、最初、2階席までギターの音が届いてこなかったのが残念で…。
 ドゥギーの声もかなり引っ込んで聴こえました。
 PAの人、2階席のこと考えずにバランス取っちゃった?
 あ~でも、グレアムの声はよく響いていたので、ドゥギーに問題アリだった…のかも?
 そんなこんなで、終演は21:43頃でした~。
 明日以降、ちょっとはセトリ変わるのかな??
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by naniwametal | 2015-06-18 03:01

なので、携帯で


 吉祥寺クレッシェンドで
RED-RUMMARGE LITCHを観てきました~。


【RED-RUM】


  


       


       


       


       


1.SE~Leviathan 2.Callin' 3.Fly Away 4.Treat Me Right 5.Ride Over(BLUE STEALER) 6.Anything In Your Heart(VOLFEED) 7.Freedom 8.Breakin' Through The Night



【MARGE LITCH】


  


       


       


  


1.SE~Osiris 2.Solution 3.殯の丘 4.Via Dolorosa 5.Marge Litch
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by naniwametal | 2015-06-15 02:32

ムーミン谷経由、激高騰…?!



 THE IRON MAIDENS@渋谷duo MUSIC EXCHANGE!


 ビックリ満員!
 ヴォーカル超増量にもビックリ!
 新ギターが可愛くてこれまたビックリ!

1.SE~Aces High 2.2 Minutes To Midnight 3.Flight Of Icarus 4.Revelations 5.22 Acacia Avenue 6.The Trooper 7.The Duellists 8.Wasted Years 9.SE~Alexander The Great 10.Purgatory 11.SE~The Number Of The Beast 12.Phantom Of The Opera 13.Fear Of The Dark [Encore]14.Hallowed Be Thy Name 15.Run To The Hills

 「The Duellists」にビックリ!
 「Purgatory」にもビックリしたな~。
 でもって、
 やっぱり「Iron Maiden」ナシ~。
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by naniwametal | 2015-06-13 03:42

POWERWOLFのCHROMING ROSEが意外にイケる!



 FLESHGOD APOCALYPSE@渋谷duo MUSIC EXCHANGE!





1.Temptation(SE)~The Hypocrisy 2.Minotaur(The Wrath Of Poseidon) 3.The Deceit 4.SE~Requiem In Si Minore 5.Pathfinder 6.Prologue(SE)~Epilogue 7.SE~The Violation 8.The Egoism 9.Elegy [Encore]10.The Forsaking 11.Outro:Dies Irae@Verdi(SE)
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by naniwametal | 2015-06-09 04:04

軽く10000字突破するな…


 “Metal Battle Japan”@“W:O:A
 今年の優勝バンドは、“3度目の正直”──ETHEREAL SIN!!


 


 他のバンドも善戦しました…!
 毎年ですが、審査員曰く「本当に僅差だった」…とのこと。
 ともあれ、おめでとうございます!!
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by naniwametal | 2015-06-08 03:18

手ぬぐい欲しかったな~


 渋谷O-EastでMAGMAを観てきました~。

 フランスの変態ジャズ・ロック楽団です。
 コバイア星からやって来た…ってのは、こりん星みたいな感じだと思って頂ければ。(?)
 ともあれ、'10年の“FUJI ROCK FESTIVAL”出演以来、約5年振りの再来日です。
 個人的には'09年以来。
 でも、もっと久々な気がします。

 動員は上々。
 椅子席ながら、軽く9割ほど埋まってました。
 2階バルコニーにも椅子が並べてあって──まだまだ人気根強いな~と。
 当然、外人客も沢山。
 ほぼオン・タイムで暗転し、メンバー(♀2名除く)がバラバラと出てくると、大歓声 → 徐々に静まり → しばし沈黙 → ドラムのカウントを待ってるのか思ったら──♂ヴォーカルのエルヴェが「Hamataï!」と叫んで、観客の何人かも同じく叫んで、まずは「Köhntarkösz」から。
 いきなり、クリスチャンのパワーが炸裂!
 …って、現在67歳ですから。
 でも、もう何年も全く年を取ってないように見えます。
 程なく、ステラ&イザベルも出てきて、もうそこからはコバイア・ワールド全開。
 ただ、昔のような邪悪さ、呪術テイストはかなり薄まってました。
 エレピとチャントは、充分に宗教音楽してたけど。
 ベースのフィリップが抜群にイイ仕事してました。
 ブリブリ弾きまくり、時には完全にギターを食ってしまうし。
 あと、ヴィブラフォンのベノアもスゲー。
 例によって、両手にマレット2本ずつ持っての乱打で圧倒しまくり。
 あと、静パートでは、音板を弓で擦ったりも。
 '09年に観た時はキーボードも弾いてたような気がするけど、今回は鉄琴のみでした。
 2曲目は、'09年来日時には未完成のままプレイされた「Slag Tanz」!
 これまた怪しさ&妖しさ満点ながら、かなり優雅で情念薄め。
 ヘンさは十二分に漂いまくってるけど。
 でもって、
 ステラが「45周年なんで、'70年代の曲もやるわね。次の曲は…みんな知ってると思う」とか、そんな感じで始まったのは──待ってましたの「MDK」!!!
 でも、最初ヴォブラフォンから始まるパターンは初めて観たかも。
 あと、終盤にクリスチャンの独唱パートも。
 今回も熱が入ってくると、マイクを管楽器に見立てて、指でピロピロ押さえながら絶叫してました。
 しかしながら、これまた毒気がかなり抜けたヴァージョンですな。
 かつての鬼気迫るヤヴァさは全くなく、何だか美しい「MDK」だったような。
 「大丈夫?」…って心配になるぐらいに、ヤケクソ気味に速くなるパートもありましたけど。
 そして、アンコールは短めの「Zombies」!
 途中でクリスチャンが邪悪な笑顔になってたのは、ななな…ナニ?

 それにしても──プログレ汚っさん達、途中で席を立ち過ぎ。
 おしっこ近いんだったら、ビール呑まなきゃイイのに?

1.Köhntarkösz 2.Slag Tanz 3.Mekanïk Destruktïw Kommandöh [Encore]4.Zombies(Ghost Dance)

 暗転したのは19:30頃、アンコールが終わったのは21:18頃でしょうか。
 セカンド・アンコールもあるか…って感じで、しばらくみんな頑張ってたのですが、結局は1~2分ほどして、パッと客電が点いて終了~。
 気が付けば110分弱はあっという間。
 色々薄まってたとはいえ、それでもやっぱし濃ゆい~。
 しかし、もう70歳近いのに3連荘ライヴやっちゃうクリスチャンはマジ絶倫ですな~。
 いや~、久々に堪能しました。
 さぁ、『ÜDÜ ẀÜDÜ』('76)聴きますか~!
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by naniwametal | 2015-06-06 03:13

MBJの審査員も…!



★ ☆ ★ ☆  S I G H Interview 2015 Part 2  ★ ☆ ★ ☆



 



お:今回も多数のゲストが迎えられていますが、最も驚いたのはケリー・サイモンです。しかも、アルバム冒頭からいきなりネオクラ・ギターが炸裂していますね? 彼を起用しようと思ったキッカケは?

川嶋:ケリー氏に参加をお願いしたのは、大島に声を掛けるよりも大分前でした。まだ決定的とは言えないまでも、石川のプレイに対する不満が大きくなり、このままの状況でレコーディングを続けても、思うような作品には仕上がらないだろう…という思いから、せめてギター・ソロだけでも面白いことが出来ないか…と考え始めました。ケリー氏はSCARLET GARDENというエクストリーム・メタル・バンドにも参加しているし、きっとこういう音楽にも理解を示してくれるのではないかと思い、声を掛けてみました。


     
      ▲ケリー・サイモン


お:ただ、ケリーのスタイルは大島とカブるところも多い…というか、言ってみれば、今回のケリーのプレイは、どれも大島に弾いてもらうことが可能だったのでは?

川嶋:いや、2人のプレイって全く違うと思いますよ。ケリー氏は恐らく、バックのコードに対して使えるスケールを意識して、ソロを組み立てているのではないでしょうか。「Kaedit Nos Pestis」の冒頭って、機能和声的でない、ただのコードの連結なので、非常にソロが組み立て難いんですよ。それをあれだけ自然に聴かせるソロを持ってくるというのは、流石だと思いました。対する大島は、適用出来るスケールは何か…みたいな考えはなくて、もっと感覚的に弾くタイプです。結構、普通の感覚とは外れた音をぶつけてきたりもするので、うまくハマればカッコよくアウト出来てるし、そうでないとやり直してもらう…みたいな感じでした。なので、少なくとも音の選択という意味では、正反対のタイプだと思います。


 
  ▲大島雄一


お:ギター・ソロといえば、DRAGONFORCEのフレッド・ルクレルクもガッツリ弾きまくっていますね? 今回、いかにもメタルな速弾きなどを沢山フィーチュアしたのには、何か理由があるのでしょうか?

川嶋:これは明らかに、過去の作品からの反動です。ギタリストの技量の問題で出来なかったことを、今回盛り込んだ感じです。それで、やるならば何事も過剰に…というバンドのポリシーに則って、速弾きソロも過剰に詰め込みました。


 


お:そのフレッド以外にも、豪華な顔触れがゲスト参加しています。TRIVIUMのマット・キイチ・ヒーフィーや、ROTTING CHRISTのサキス・トリス、SHININGのニクラス・クヴァルフォルトなど──それぞれどういった経緯で起用することになったのですか?

川嶋:実を言うと、ゲストの起用というのは、あまり深い意味はなくて──「最近、SIGHは何やってるの?」「ニュー・アルバムを作ってるところだよ」「そうなんだ。俺に手伝えることがあったら言ってよ」…みたいなパターンです。なので、音楽的な狙いとか深い思想みたいなのは、何もないです。勿論、参加してくれた人達は、SIGHがどんなことをやっているバンドなのかは理解してくれていると思うし、こちらも一目を置いているアーティスト達ですから、彼等の参加がアルバムにプラスとして作用することを予測した上で、お願いしているワケですが。


 


お:ヴァイオリン奏者のリリス・ハンは初参加ですね? 彼女はHUNGというバンドのメンバーだそうですが、どのようにして知り合い、今回起用することになったのですか?

川嶋:シンセサイザーやサンプル音源のクオリティも、近年非常に上がってきているのですが、やはりどうしても、ヴァイオリン・ソロの速いパッセージというのは、シンセでは納得いく音が出せなくて。それで、インターネット上でヴァイオリンを弾いてくれそうな人を探しました。彼女はジュリアード卒、さらに幾つかのメタル・バンドでヴァイオリンのゲスト参加をしているということで、お願いをしました。ソロのパッセージだけでなく、打ち込みのストリングスのトップにも重ねてもらったので、ゴージャス感は増せたと思います。

お:お馴染みのアダム・マットロックとメタトロン(THE MEADS OF ASPHODEL)も、引き続き参加していますね?

川嶋:アダムには、これまでも色々と参加してもらっているので、あまり細かい指示はせず、彼の好きなように録れてもらっています。彼はアコーディオンがとても良くて、今回も「Trial By The Dead」で聞けますよ。メタトロンには、大体いつもナレーションをやってもらっています。彼の英語は非常にイギリス訛りがキツイので、何か格調高いイメージ…というか。

お:サックスのパートに関しては、Dr. Mikannibalとアダムをどのように振り分けていますか?

川嶋:ソロをプレイしているのはDr.Mikannibalだけです。アダムは基本的に、テナー・サックスで低音を補強しているだけなので、2人の役割がぶつかることはありません。


     


お:ところで、「Kaedit Nos Pestis」「Graveward」などには、前作の「The Transfiguration Fear」以上に“歌っている”印象の、女声に聴こえるクリーン・ヴォイスが含まれていますが、アレはDr. Mikannibalでしょうか?

川嶋:Dr.Mikannibalです。コレ…「誰が歌っているのか?」という質問が結構多くて、少々意外でした。誰なのか分からない…という感じでは、全然ないと思っていたので。

お:恐らく、デス・ヴォイスのイメージがあまりに強くて、彼女がクリーンで歌うというイメージが湧かないからではないでしょうか。ちなみに、この女声クリーンに関しては、作曲の段階で「ここはDr. Mikannibalに」と決めているのですか?

川嶋:作曲の時点で、既に決めていますよ。デモの段階で私が仮歌を入れて、それをガイドに歌ってもらっています。


     


お:そういえば、アルバム冒頭のケリーのギターに被さって、「ブオォォオっ!」と唸るような低音が響いてきますが、他の曲にも使われているあの音は、アダムによる何かの金管楽器でしょうか? もしかすると、トロンバマリーナ(トルムシャイト)かも…と思ったのですが?

川嶋:あれはサンプル音源です。低音のブラス・サンプルなので、トロンボーン、テナー・トロンボーン、チューバ辺りのサンプルのハズです。

お:あなた自身が演奏した楽器、あるいは鳴らした機器(?)などで特筆すべきモノがあれば、どの曲のどのパートで使ったのかも含め、詳しく教えてください。

川嶋:今回、最も活躍したのは、ローランドのJupiter-50というシンセです。金管楽器のシミュレーションにおいては、現状これの右に出るのはないような気がします。但し、手弾きが出来ることが条件ですが。一番分かり易いのが、「Dwellers In Dream」の後半のブラス、あれは殆どJupiter-50で作っています。ヴィンテージ・シンセ中心という、当初のコンセプトを突き崩したのがこのシンセの登場でした。これを購入してしまったので、どんどんシンフォニックな路線にズレていってしまった…というか。


 


お:今回あなたのヴォーカルは、これまで以上にシアトリカルになっているように感じました。以前から感じていた、“ファルセットを使わないキング・ダイアモンド”といったイメージに、より近付いたとの印象も受けましたが…?

川嶋:確かに今回、ヴォーカルにヴァラエティを持たせようという意図はありました。所謂ハーシュ・ヴォーカルだけでなく、ファルセットやちょっとニック・ケイヴっぽい感じのとか、あとは、中央アジアの歌い方を混ぜてみたり。キング・ダイアモンドは大好きなのですが、歌い方という点では、故意にマネをしているとか、参考にしているというのは、実はありません。ただ、ファルセットに充分地声を混ぜられていない感じが、結果としてキング・ダイアモンドに近くなっています。それはそれで光栄なことなのですが。

お:“中央アジアの歌い方”について、もう少し詳しく教えてください。

川嶋:最も影響を受けているのは、トゥヴァですね。デス声や、音程がある歌い方の時も、仮声帯の震えを混ぜる歌い方です。まぁ、このテクニックについては、デス/ブラック・メタルでも、わりと無意識にでも使っている人も多いでしょうから、敢えて“中央アジアからの影響”という程のことでもないのかもしれませんが。


     


お:ところで、『GRAVEWARD』は国内リリースが決まったとのことですが、日本盤はマスタリング違いで、ボーナス・トラック追加もあるそうですね?

川嶋:日本盤のマスタリングは、大島本人によるモノです。欧米盤のマスタリングは、彼の本意に沿わない部分もあるので、日本盤については、彼自身が100%納得いくように、本人に任せました。また本編では、「The Forlorn」が、欧米盤とヴォーカルが少々違います。あと、8月にフィンランドのBlood MusicからLPがリリースされるのですが、そこに未発表曲「Lyric Suite」が追加収録される予定です。日本盤に入るボーナス・トラックは、前述の「The Forlorn」の欧米ヴァージョン、ケリー氏のギター・ソロを大島が弾いているヴァージョン違い2曲、「Out Of The Grave」のデモ・ヴァージョン、「The Molesters Of My Soul」のエンディング違いヴァージョン、それに、「Graveward Suite」が追加。いずれも未発表テイク、未発表曲です。


         
        ▲『GRAVEWARD』(ルビコン:RBNCD-1189)


 ちなみに、8月に出るLPフォーマットも、また別マスタリングになっていて、こちらはLP向けのマスタリングを施しています。アナログ2枚組で、ポスターや追加アートワークなど、かなりゴージャスな内容になる予定です。

お:欧米盤CDとLPのマスタリングを担当したのは?

川嶋:欧米盤CDは(ABUS、BURZUM、ELECTRIC WIZARD、OBITUARY、PESTILENCEなどとの仕事で知られる)ティム・トゥランです。注文はあまり細かく付けていません。“パワフルに”“シンフォニックに”…という程度で。LPのマスタリングは、誰がやっているのか、よく分かりません。Blood Musicのお抱えエンジニアがいるようですが。


 


お:では最後に、今後のライヴ予定を教えてください。

川嶋:6月19日にベルギーの“Graspop Metal Meeting”、7月10日にはデンマークで行なわれる3日間のフェスティヴァル“Metal Magic”に出演し、“Metal Magic”では、CANDLEMASSGIRLSCHOOLと共にヘッドライナーを務めます。
 あと国内は、7月17日に新宿BLAZE、同18日に原宿アストロホールでVENOM INC.の、9月25日に渋谷duo MUSIC EXCHANGEで、TRIBULATIONINQUISITIONWATAINのオープニングをやります。
 今年は現時点で、その5本を予定しています。

お:楽しみにしています! ありがとうございました。



     


     
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by naniwametal | 2015-06-03 00:14

ヨーランディがYOUに見え(ry …つか“テンション”て!


 KADENZZAこと大島雄一をニュー・ギタリストに迎えた新生SIGH。その頭脳にして中枢──この4月にリリースされた最新作『GRAVEWARD』で、またまた世界中のHR/HMファンのド肝を抜きまくった川嶋未来のインタビューをお届けしましょう~。


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★ ☆ ★ ☆  S I G H Interview 2015 Part 1  ★ ☆ ★ ☆



 


 ●川嶋未来<Vo,key>
 ●Dr. Mikannibal<Vo,Sax>
 ●大島雄一<G>
 ●藤並 聡<B>
 ●原島淳一<Ds>


お:ニュー・アルバム『GRAVEWARD』のファンやプレスからの反応はいかがですか?

川嶋未来:反応はいつも通りです。「SIGHの最高傑作だ」という反応もあれば、「ガッカリした」というのもあるし。意外だったのは、「前作の『IN SOMNIPHOBIA』('12)よりもワケが分からない」という意見でした。明らかに前作よりはストレートで分かり易い作風を想定していたので、これをより実験的だと評されるのは、想像もしていませんでした。基本的には、『HANGMAN'S HYMN』('07)や『SCENES FROM HELL』('10)辺りを気にってくれていたファンは、今回のアルバムも気に入ってくれる傾向にあるようです。逆に、『IN SOMNIPHOBIA』の続編を期待していた方々からは、「これは違う」という反応が多いようで。
 リリース直後の反応って、個人的にあまり意味がないと思っているので、どうでも良いのですけど。『IMAGINARY SONICSCAPE』('01)を出した時は、半数が酷評でしたし。「ワケが分からない」って。ところが、今ではアレがSIGHの最高傑作という風潮になっていますからね。


         
        ▲『GRAVEWARD』(ルビコン:RBNCD-1189)


お:前作『IN SOMNIPHOBIA』('12)から3年とちょっと。新作発表までそこそこ期間が空きましたが、その間にメンバー・チェンジがあったのと関係がありますか?

川嶋:完全にメンバー・チェンジが遅れの原因です。『GRAVEWARD』のレコーディングを一旦開始したものの、石川(慎一:G)が送ってくるファイルが、ロクにチューニングも合っていない。このことについては、後ほど詳述しますが──それで、少なくとも『GRAVEWARD』に関しては、別のギタリストの力を借りようと決めました。しかし一方で、ライヴ活動もあります。こちらについても、正直なところ、'13年辺りから石川のモチヴェーション低下が酷く──本人に自覚はなかったかもしれませんが──結果、ライヴの出来も芳しくなく、どうしたモノかと思っていたのもあり、'14年4月の“INFERNO METAL FESTIVAL NORWAY”出演を最後に、しばらくライヴ活動を停止しようと考えました。『GRAVEWARD』のレコーディングをしつつ、石川を解雇し、新ギタリストを探すかどうかを含め検討する…ということで。
 それで──案の定、“INFERNO”でのライヴの出来も良くなくて、本当にこんな体制でライヴ活動を続けたくないと思っていた矢先に、そのノルウェーでEMPERORのマネージャーに、「7月に日本へ行くから、オープニングをやらないか?」と誘われたワケです。有難いお話ではあるけれども、現体制でのライヴはやりたくない。この時点では、大島(雄一:G)とも“ニュー・アルバムのレコーディングを手伝って欲しい”という話がついていただけですので、勿論、彼は旧曲は演奏出来ない。EMPERORのライヴまで3ヵ月しかない中で、果たして彼が、既存の曲を覚えて、ステージに立つところまでやってくれるのかどうか…。
 ところが、日本に帰ってから彼と話をしてみると、「是非やりたい」と。しかし、流石にその3ヵ月は「旧曲を覚えることに専念したいので、『GRAVEWARD』のレコーディングはストップさせて欲しい」とのことでした。それで、大島を加えリハに入ってみると、フィーリングもノリも驚くほどピッタリだったので、体制立て直しの件は、一気に解決したワケですが──その代わり、アルバムのレコーディングは後ろへズレ込むこととなりました。


     
      ▲石川慎一


お:しかしながら、石川慎一の脱退には驚いてしまいました。解雇とも聞いていますが、一体何があったのでしょう? 以前のインタビューで、「石川よりウマいギタリストは幾らでもいるが、彼の弾くギターは、イイ意味でも悪い意味でも独特で、他の人が弾いたら全く別モノになってしまう。やはり彼(とベースの藤並 聡)がいないとSIGHは成り立たない」といった発言をされていました。そんな思いも超えた問題が発生したのでしょうか?

川嶋:そんなの嘘に決まってるじゃないですか! インタビュー用の方便ですよ。まぁ、「彼の弾くギターは、イイ意味でも悪い意味でも独特」というのは、事実ではあるのですが、ここ数年は、“イイ意味:悪い意味”が“1:9”、もしくは“0:10”と言ってもいいような状況でしたので。“そんな思いも超えた問題”については、全部話すと、分厚い本1冊書けてしまうレヴェルなのですが、一番のキッカケは、やはりチューニングが狂いまくったファイルをレコーディング中に送りつけてきたことです。それも一聴して滅茶苦茶と分かるレヴェルのモノを。ところが、そのことを指摘したら、「チューナー2台使って確認しているので、チューニングは合っているハズだ」と。
 仕方ないので、Auto-Tuneを使って、どれだけチューニングがズレているか可視化して見せたのですが、酷いところは半音に届くくらいのズレがありました。当たり前のことですが、チューナーを使って開放弦の音を合わせても、オクターブ調整が出来ていなかったり、ネックが反っていたり、或いは弦を押さえる指に力が入り過ぎてチョーキング気味になっていたり…とか、ズレた音が出てしまう原因って、幾らでもあるワケです。彼はオモチャのような安物ギターをロクにメンテもせず、適当に弾いて、その自覚もなく、“完成品”を送りつけてくるのですから、これではどんなに真面目に良いアルバムを作ろうとしたって、こちらの努力なんて、全て水の泡に成りかねません。前はそこまで酷くなかったんですけどね。


 


 今だから言いますが、ギターを変えた方が良いんじゃないかという気持ちは、ずっとありました。勿論、SIGHはアルバムを何万枚も売ったりするバンドでは到底ないですが、ヨーロッパの大きなフェスからも声が掛かるし、アルバムもきちんとしたレーベルからコンスタントにリリース出来ているワケで、自分達が想定するバンド活動の水準というのは、満たしていると考えていました。活動内容自体に不満があったワケではない中で、敢えてギタリストを変えるというリスクを犯す必要があるかどうか。
 一方で、SIGHもこれでアルバム10枚目。我々ももう若くないですし、今後人生の中で、何枚アルバムを作れるか分からない。そんな中で、きちんとした音楽について、真面目に考えているギタリストと作品を作ってみたい…という気持ちも大きくなり、そこに上述のチューニング事件がトリガーとなったという感じです。まぁこれも、解雇を決断した理由の1割程度のことなのですけど。これ以上は公に出来ません。シャレにならなさ過ぎて。

お:後任のKADENZZAこと大島雄一は、どんなキッカケで加入に到ったのですか? 彼のことは以前からよく知っていたのですか?

川嶋:いえ、実は面識がありませんでした。『GRAVEWARD』のギターを手伝ってくれる人が誰かいないか…と考えていて、そう言えばKADENZZAってどうしてるんだろうと、ふと思ったんです。KADENZZAであれば、SIGHがやろうとしていることを理解してくれるかもしれない…と考えたのですが、ただ彼の活動というのは、それこそ10年近く聞こえてきていなかったので、音楽活動を続けているのかすら、よく分かりませんでした。とりあえず、インターネット上にはKADENZZAのページが残っていたので──とはいえ、かなり長期間放置されているっぽい感じでしたし、殆どダメ元でメールをしてみました。


      
       ▲KADENZZA


 そうしたら、意外なことに、即日返事があって、アルバムに参加してくれる…と。この時点では、石川の処遇をどうするかも未決定でしたし、勿論、大島がどの程度SIGHに時間を割けるかも、よく分かりませんでしたので、飽くまでレコーディングを手伝ってもらうというスタンスだったのですが──さっきも話した通り、その後あっという間に正式メンバーとして迎えることになりました。

お:『GRAVEWARD』の曲作りはいつ頃から始めましたか? その時点でアルバムの全体像は見えていましたか?

川嶋:何となくアイデアを書き溜め始めたのは、'12年の中頃だったと思います。僕らは基本的に、まずアルバムのテーマというモノを考えるようにしています。コンセプトというほどガッチリしたモノではないのですが、例えば『GRAVEWARD』の場合、当初考えていたのは、“昔のイタリア・ゾンビもののサウンドトラックのようなイメージ”“ヴィンテージ・シンセの多用”でした。

お:ファビオ・フリッツィからインスピレーションを得たとも聞きましたが…?

川嶋:ファビオ・フリッツィは、とても尊敬している作曲家なのですが、彼の作曲法というのは、クラシックのバックグラウンドがあるのは確実なのだけど、そこから大きく逸脱している部分も目立つので、どうやって曲を書いているのか、長いこと不思議に思っていました。それで、インターネット上で彼と話す機会があって、どういう手法を使っているのか訊いたんですよ。答えとしては、「こういう技法だ」というのはなかったのですが、作曲に対する心構えというか、考え方に深く感銘を受けて、それが『GRAVEWARD』の曲作りに大きく反映されています。
 ただ…まぁ、その後のアレンジメントは、当初の“ヴィンテージ・シンセ中心”というモノから、大きく外れてしまいましたが。「今ひとつパンチに欠ける」「もっとシンフォニックに」…なんてやっているうちに、際限がなくなってしまって。


 
  ▲川嶋未来


お:“GRAVEWARD”というタイトルについて、アルバム・カヴァーとの関連も含め解説してください。

川嶋:アルバム・タイトルは“墓場の方向へ”という意味なのですが、生物というのは、生まれた瞬間から墓場に向かって歩き始めているんだ…というイメージです。歌詞はいずれも、死というか、生の有限性というか…何というか、何ひとつ新しいところのない、使い古されたテーマです。アルバム・ジャケットだけではなく、ブックレット内のアートワーク、それから夏に出るLPヴァージョンでは、さらに歌詞に即したアートワークなども追加されるのですが、これらは全て、『GRAVEWARD』のイメージを完全に現前させています。
 『GRAVEWARD』のイメージと言っても、これを言葉で説明するのって、殆ど不可能なワケですよ。自分自身も、漠然と捉えている部分もあるし、勿論、自分で絵を描ければ良いのですが、残念ながらそんな才能はないので、誰かにお願いしなくてはいけない。しかし、「人間は誰しも、いずれ死ぬ。誰しも、墓場に向かって歩いているだけなんだ」なんて言葉にしたところで、これをアートワークにする方法なんて無限にあるワケでしょう。
 そして──この説明を聞いて、こちらが想定しているイメージに近いモノを思い浮かべてもらうというのは、容易なことではないワケです。なので、アートワークをお願いする時は、基本的な画力というのは当然なのですが、それよりも、明らかに自分と同じ世界観を有しているであろうアーティストを探すようにしています。今回、『GRAVEWARD』のアートワークをお願いしたコスティン・キノレアヌは、その点完璧というか、基本的なイメージを説明すれば、もう何も心配いらないような関係です。彼が過去に描いた絵や製作した映画などを見ると、どんなモノが怖いか、あるいは不気味と感じるか…というポイントが、完全に一緒なのが明白でした。


 
  ▲藤並 聡


お:今回、曲作りのプロセスは、これまでと同じでしたか? それとも、新しい方法を採りましたか? また大島加入は、曲作りやアルバムの方向性に影響を与えましたか?

川嶋:大島が加入したのは、既に曲が完成していた後だったので、曲作りという意味では、これまでと同じです。勿論、大島がギターを弾くにあたって、彼自身でアレンジを施した部分はありますが。いつも通り曲を書いて、MIDIに打ち込んで聴き、アレンジや構成面をいじって、改めて聴く…を繰り返し、完成型として納得が出来たら、他のメンバーに譜面を渡し、リハを開始…というパターンです。


     
      ▲Dr.Mikannibal


お:『GRAVEWARD』を聴いてまず思ったのは、「とにかく情報量が多い!」ということでした。各曲には文字通り様々な楽器や声や“音”が詰め込まれていますが、曲を書いている段階で、そういった諸要素はもう頭の中で鳴っているのでしょうか?

川嶋:これは大体、MIDIで打ち込み → 聴く → 打ち込み修正 → 聴く…というサイクルの中で、情報過多になっていくことによります。前作の『IN SOMNIPHOBIA』は、どちらかというとそのサイクルの中で、その気持ちを何とか抑え、故意に、意識的に情報量を削っていく方向性に持っていったんですけど、今回は、素直に詰め込めるだけ詰め込もうと思いまして。エクストリーム・メタルというジャンルに属しているのに、適度に処理をするというのでは、面白くないですからね。

お:それにしても、これだけ音要素が多いと、ミックスが大変だったのでは…?

川嶋:今回は、ミックスを大島が手掛けたのですが、彼は大変だったと思いますよ。そもそも、ギター、ベース、ドラムという、ヘヴィ・メタルの基本的な楽器で、高音から低音まで完全にカヴァーしているにもかかわらず、そこに、やはりこちらも全音域をカヴァーしているフル・オーケストラをぶつけようとしているワケですから。通常の観点からすると、そもそもアレンジメントの方法を誤っている…ということになるのかもしれません。結局、音同士がぶつかり合うことになって、1+1が2ではなく、1以下になってしまう可能性も充分に考えられます。殆ど毎日、数ヵ月に亘ってミックス作業をしてもらったので、彼はもはや、このアルバムを聴くのもウンザリという状況かもしれません。


     
      ▲原島淳一


                     [パート2に続く…]
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by naniwametal | 2015-06-02 01:52

2匹目の泥鰌だとしても…


 5月のYG取材まとめ~。
 …って、3本しかありませんが。


 まずは、ブラジルからやって来たANGRA


  


 キコ(左)&ラファです。
 あ…前者は現在、LA在住でしたっけ?
 でもって、MEGADETHのメンバーでもある…と。
 インタビューを行なったのは、ジャパン・ツアー最終公演当日の午後早く。
 キコはちょっとお疲れのようでしたけど、語り口はかなり軽やか。
 ラファは気合い充分に、ずっとしゃべくりまくり!
 ひとつ質問すると、2つにも3つにも話題を広げて話してくれます。
 キコにはMEGADETH加入についても訊いたんですけど、そこで驚きの発言が…!
 それについては、間もなく発売になる7月号をご覧ください~。


 お次は、フィンフェスでやって来た、SONATA ARCTICAのエリアス!


  


 東京単独公演のショウ前のインタビューだったので、ライヴの内容についてはあんま詳しく訊けなかったのですけど、定番の機材のハナシに加えて、『ECLIPTICA』('99)再現などについても語ってもらいました。
 でも──例によって、あんま饒舌とは言えない人なんで、モロモロのコメントは控えめ。
 尚、SONATAに関しては──〆切の都合で、次号にはライヴ・レポのみ掲載。
 なのでインタビューは、さらにその次の7月売り号までお待ちください~。


 そして、この異色コンビにも取材してきました~。


  


 そう、IMPELLITTERIのクリスと、JUPITERのTeruです!
 夢の共演を実現させた2人には、対談インタビューを。
 ただ、それが行なわれたのは、何と東京公演の終演後!!
 お疲れのところスミマセン~。
 …って、
 Teruはすっかり目がハート・マークになってて(?)、心の師匠にガンガン質問しまくり。
 既にクリスともすっかり打ち解けている様子でした~。
 で、コチラの対談も、当然ながら7月号の〆切には間に合うハズもなく、掲載は8月号予定です~。
 しばしお待ちを~。


 え~と…それから、
 すっかり忘れそうになってましたけど──4月末に、この2人にもインタビューしてました!


  


 OPETHのミカエル(右)&フレドリックです。
 彼等もショウ前の取材だったので、ライヴ内容についての細かい質問は出来なかったものの、セトリについてなどはイロイロ話してくれました。
 あと、機材については勿論、現在の方向性におけるギターの役割などもタップリと。
 それにしても、あのフレドリックがMAHOGANY RUSHのTシャツを着るようになるなんて──このバンドに加入した頃には、とても考えられませんでしたな。
 いかにミカエルに影響が大きいか。
 そのミカエルが何のTシャツを着ていたのか、もうスッカリ忘れてしまいましたが(汗)──取材ルームに現れるや、コチラのTシャツを目聡くチェックし、「をっ…『運命の翼』だね」と言いながら、いきなり自慢モードに。
 曰く──「新作『PALE COMMUNION』って、そのアルバムがかつて録られた、イギリスのRockfieldスタジオでレコーディングしたんだよ。知ってた?」…と。
 いや…まぁ勿論、知ってますけど~。
 さらに、「俺達が訪れた時、ちょうどオーナーがいてさ。思わず俺は、“ここで'75年に、JUDAS PRIESTが素晴らしいアルバムをレコーディングしたんですよね?”と訊いたんだ。ところが彼は、『運命の翼』について何も知らなかったんだ…。ガッカリだったね」と続けて、ちょっと哀しい表情に。
 根っからのメニアですな~。
 ただ、そこから日本での中古猟盤の話に突入しそうになったんで──ホントは詳しく聞きたかったけど──慌ててインタビュー開始となったのでした~。
 (ちなみに、今回は'70年代の来日公演のパンフをイロイロと入手されたそうです…)
 ともあれ、当然コチラは7月号掲載ですのでお楽しみに~。
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by naniwametal | 2015-06-01 00:31