ダイヤリ
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組合3名、ノンケ2名、グレー1名…?渋谷O-EastでTHE ENIDを観てきました! 2夜連続公演の2日目。 ファースト『IN THE REGION OF THE SUMMER STARS』('76)のリリース40周年を祝った初日は観れず…。 でも、セカンド『AERIE FAERIE NONSENSE』('78)にスポットを当てた本日も、充分にスペシャルなショウです。 というか──もっと重要なのは、首魁ロバート・ジョン・ゴドフリーが、今ツアーをもってライヴからの引退を表明しているということ。 既に英国での最後のショウは終えていて、今回の初来日公演が、この巨匠にとっての本当のラスト・ステージとなるのです。 来日ラインナップは以下の通り。 ●ジョー・ペイン<Vo,Electric Wind Instrument> ●ジェイソン・ダッカー<G> ●ニック・ウィリス<B,Per> ●デイヴ・ストリー<Ds> ●ロバート・ジョン・ゴドフリー<Key> ●マックス・リード<Key,G,Cho> ●ザック・ブロック<Key> 巨匠以外の古株はドラムスのデイヴのみ。 後はみんな若い。 (いや、マックスはオッサンか…) 注目はリード・ヴォーカルのジョー。 なかなかのキャラクターです。 思いっきりオネエ・オーラ出してましたけど。 やっぱりそっちの“組合”の人って、芸術的センスに抜きん出ているんでしょうか? 純粋に歌の上手さで勝負…ってなタイプではないものの、情感の込め方が絶妙で、ちょっと芝居掛かった身のコナしも含め、実に堂々たるステージングでした。 そんなジョーは、ウィンド・シンセも担当。 但し、元々管楽器奏者だったワケではなく、THE ENIDに入ってから始めたというからビックリですわ。 ギターのジェイソンは、アームとヴォリューム・ペダルを駆使して、繊細なトーンでゆらぎのフレージングが見事だったものの、実のところ、所謂ヘタウマ・プレイヤーなのでは? 初日公演では、機材トラブルで相当ヘコんでたそうですが(でも、そのおかげで巨匠が急遽キーボード・ソロをやったとか)、本日は大丈夫でした。 ベースのニックは、ティンパニーに大太鼓に銅鑼にヴァイブにチャイムにトライアングルに…と、どっちかというとパーカッション業で大忙し。 マレットでベース弦を叩いたりもしてましたな。 ドラムのデイヴは職人タイプ? 普通にドラムを叩くだけでなく、ニックと一緒になって大太鼓&銅鑼も担当し、ドンドコ・ポンポコ奮闘しまくり。 鍵盤&ギター&コーラスのマックスも忙しい~。 とりあえず裏方全般…ってな役どころかな? 一番若い鍵盤のザックも、時に重要なパートを任されるものの、基本は巨匠のサポートに回っていました。 そして──巨匠はというと、とにかく…常にタッチが優美で繊細。 エレピの音も抜群に素晴らしかったです。 響きもまるで本物のピアノみたい。 指揮者になりきる瞬間も度々。 貫禄たっぷりで、お茶目な面も少し。 つか、初期のアルツハイマー…なんて嘘でしょ? いやいや、それぐらいに見事な演奏でした。 セトリは、『AERIE FAERIE NONSENSE』全曲(但し、「Prelude」はなかった)に、新旧レパートリーを散りばめて構成。 というか──ショウはいきなり、出たばっかの新作『DUST』からの連打で幕開け~。 その後、『AERIE FAERIE NONSENSE』のアタマ3曲をプレイ。 さらに、『THE SPELL』('84)から「Summer」と、『THE BRIDGE』('15)から「Malacandra」&「Shiva」をやって、 本編ラストは、『AERIE FAERIE~』から「Fand」をフルで。 アンコールは2回。 まず、『SOMETHING WICKED THIS WAY COMES』('83)表題曲をやり、予定外のセカンド・アンコールで、『DUST』から「1000 Stars」を。 (初日はBJHの「Mockingbird」をやったそう!) 1.Born In The Fire 2.Someone Shall Rise 3.Mayday Galliard 4.Ondine 5.Childe Roland 6.Summer 7.Malacandra 8.Shiva 9.Fand:1st Movement&2nd Movement [Encore 1]10.Something Wicked This Way Comes [Encore 2]11.1000 Stars 「Summer」はザック抜きの5人でプレイ。 別にいても良かったと思うけど? (そんなザックは昨日、1曲でギターを弾いたらしい) また、「Summer」のギター・ソロでは、ジョーがフレーズに合わせて演劇的なパフォームも。 オーケストレーションは、誰がどこを弾いているのかよく分からん時もあったけど、やはりメインのパートは、ほぼ巨匠が担当してました。 ロックなのかクラシックなのか…と言われたら、そりゃロックでしょう。 でも、プログレ・バンドってよりは、正に“ロック・オーケストラ”。 シンフォニック・ロック…ってのも、実はちょっと違う?? まぁ、歌モノもあるしね。 とにかく、ティンパニーがズンズン響いて実に気持ちイイ~。 曲によっては、ジョーのキャラもあって、どことなくQUEENがチラつくことも。 あと、「1000 Stars」とか、KAYAKにヴァレンシアを入れてやっても面白い…? 19:04頃に暗転して、終演は21:01頃。 最後、何だか巨匠が清々しい表情をしてたような…。 観客に花束をもらい、最前客から握手責めにあって、巨匠ったらスゲー嬉しそう。 ファースト・アンコールを終えて、みんなでお辞儀して、他のメンバーが前へ出て観客と握手しようとすると、巨匠が「まだまだ…!」とばかりに止めさせてましたが──アレは、「セカンド・アンコールが済んでから」との思いがあったのでしょうか? 尚、これでライヴ・ステージから引退する巨匠ですが、作曲やアルバム制作には今後も大いに関わっていくそうです。 あと、ドラマーは若いツバメ(?)も用意しているとか。 いや…しかし、エエもん観せてもらったな~。
by naniwametal
| 2016-04-23 04:59
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