ダイヤリ
by naniwametal 以前の記事
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CYCLONE清水は超絶ネオクラ神…!こんにちは。 おおおお…OPUS AVANTRAを観てきました!! いや~、 正に奇跡の来日でしょう。 実際に会場入りするまで、何となく実感が沸かなかったのも当然かもしれません。 イタリアの伝説的な前衛音楽ユニット──ピアノとソプラノとストリングスとフルートが舞い狂う、静謐なのに妙にテンション高い特異な音楽をやってます。 ただ、 決して単にブッ飛んでるというのではなく、クラシカルな部分とアヴァンギャルドな部分が真に融合されてる…というか、とにかくある種究極的な音楽かも。 まぁ、 所謂ひとつの“プログレ”なんでしょうけど、その耽美な音世界は広義のゴシック・メタルにも通じるモノがあったりして、 THERIONの深淵な部分とか、初期ATROXの変態性に浸れる人とかはハマるのでは? あ…でも、 一番近いメタルな音というと、PECCATUMの『AMOR FATI』('00)でしょうか。 …って、 OPUS AVANTRAの編成は全くメタルぢゃないですよ。 そもそもギターがいないし。 今回の来日メンバーは以下の通り。 ●ドネッラ・デル・モナコ<Vo> ●ヴァレリオ・ガラ<Per> ●アルフレード・ティゾッコ<Key> ●ジョルジオ・ビソット<Act> ドラマー/パーカッショニスト以外は、言わばオリジナル・メンバーです。 デビューが'74年なんで、皆さんかなりお年を召しておられます。 いやいや、もう爺さん&婆さんと言っても差し支えないでしょう。 歌姫ドネッラも、すっかり貫禄が付いて、ライザ・ミネリどころぢゃありません。(?) …で、 そんな敬老集団に、フルート奏者と“The Opus Strings Ensemble”なるエレクトリック弦楽四重奏が加わっているのですけど、 前者がオッサンなのに対し、後者は妙齢のオネーチャン4人組で、かな~り美麗度も高めでした。 (特にヴィオラ嬢がヤヴァい…!) ちなみに、 “アクター”という役割のジョルジオ(元々は“芸術監督”を担当!)は、黒装束に中世っぽいマスク姿で詩の朗読とかやったりします。 (但し、出ずっぱりではありません) …って、 ショウの幕開けは、SEが流れる中、ステージ上にジョルジオだけがひっそりと佇み、まだ暗転しない…どころか、そこに開演を告げる「本日はお越し頂き…」というアナウンスが乗ってきたりして、「あれ? もう始まってるんぢゃなくて…?」といった感じ。 慌てて暗転したかと思うと、ジョルジオによるイタリア語(ラテン語?)の朗読があり、ドネッラを除くメンバーが次々と現れます。 当然、 四重奏のオネーチャンが出て来ると、加齢臭全開のプログヲタ・オーディエンスからどよめきが…。 そんでもって、 いきなりそこからデビュー作『INTROSPEZIONE』('74)のほぼ全曲再現(!)が始まるワケですけど、 最初、歌声だけが響いてきて、ゆっくり&どっしりドネッラが姿を現すと、また違ったどよめきが起こったりも。 驚いたのは、 ピアノ、ハープシコード、エレピ等を操るアルフレードの鍵盤捌きにしても、超絶ファルセット含む七色の声を使い分けるドネッラにしても、 流石に往年のキレや艶は望めないとはいえ、全く老成なんてしてなくて、完全に“現役”だったこと。 芝居がかったアクションなんかも、実に見事なんですわ。 また、 ドラム・セットも組みながらも、銅鑼にティンパニにグロッケンに…と、とにかく大忙しのヴァレリオ(4マレットもガッツリ!!)が絶妙で、演奏中はどこを見ていればイイやら…って、 時に同期音源も使いながら、アンサンブルは相当にタイトで、そういえば──フルート奏者は尺八も吹いてなかった?? さらに、 “The Opus Strings Ensemble”のオネーチャン達が、時に椅子から立ち上がって、演奏しながら艶かしくステージ中央へ歩み出て(当然チェロも!)ドネッラと絡んだり、 アヴァンギャルドな弦楽パートでアルフレードが指揮者となり、4名を自在に操る演出があったりもして、 “魅せる”ショウとしての練り込みも充分。 途中、 アルフレードのピアノ・ソロがあって、その後、“The Opus Strings Ensemble”が2度もお色直ししてくれた(2度目は仮面舞踏会仕様!)のもポイント高し。 いや~、 マヂで凄いモン観ちゃった…的な、正に歴史に残るライヴだったと思います。 実際、整合感と前衛性のバランスも見事で、何度も何度も鳥肌立ったしね。 個人的には、 『LORD CROMWELL』('75)からの「Flowers On Pride」(当然、ドネッラひとりのヴォーカルなので、ちょい雰囲気が違う&冒頭と最後のセリフなし)がまさか生で聴ける&観られる日が来るとは…って感じ。 アンコール(予定外だったのか、「Il Pavone」をリプライズ)含め2時間弱は、ホントにあっという間でした~。 尚、 入場時に頂いたセット・リスト記載の演目(SE=0曲目からスタート!)は以下の通り。 (元々、アンコールは載ってませんでした) 0.Viaggio Immaginario(SE) 1.Introspezione 2.Les Plaisirs Sont Doux 3.La Marmellata 4.L'Altalena 5.Monologo 6.Il Pavone 7.Ah, Douleur 8.Deliee 9.Oro 10.Rituale 11.Sloth 12.Gluttony 13.Flowers On Pride 14.Quiete E Tumulto 15.Canto Alla Notte 16.Canto Incompiuto 17.Fase Dello Specchio(Duello) 18.Ballata 19.Lirica Metafisica 20.Canto A Un Dio Nascosto 21.Danza Africana 22.Meditazione [Encore]23.Il Pavone(Reprise) 本編最後の「Meditazione」は音源を使用し、エンディングには演奏者が順にステージから捌けていくといった演出。 勿論、 ショウの最中はMCなんて全くなくて、キリのイイところで拍手喝采の中、お辞儀するぐらい。 つか、 終演時に「ドモアリガトー」とかもなくて、最後にエンジニア担当のオッサンがステージへ上がってきて、それぞれのメンバーを紹介しようとするものの、ちょっとグダグダになり、とりあえずスタンディング・オヴェーションの中、何度もお辞儀しまくって…幕、と。 あ~でも、 限定300席は9割以上埋まってたとはいえ、もっともっと多くの人に観てもらいたかった…とか思ったりも。 繰り返しになるけど、アレならメタル・ファンにも大いにインパクトを与えられたハズ…だと思うので。 いやいや、何度でも言いますよ──マヂで激スゲ~かった!!! (ライヴDVDとか出ないのかな~??) では、また。
by naniwametal
| 2008-04-13 02:09
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